2005 Fiscal Year Annual Research Report
都市環境が住民の日常身体活動に及ぼす影響に関する調査研究
Project/Area Number |
17200041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
李 廷秀 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60292728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅見 泰司 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (10192949)
高木 廣文 新潟大学, 医歯学系保健学系列, 教授 (80150655)
下光 輝一 東京医大, 医学部, 教授 (90206243)
梅崎 昌裕 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30292725)
山内 太郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70345049)
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Keywords | 社会環境 / 物理的環境 / 生態学 / 身体活動 / 情報工学 / 適応 / 行動科学 / 社会医学 |
Research Abstract |
健康増進のために身体活動量を増加させることは広く勧められてきたが、推奨される身体活動量を満たす割合は低い。身体活動量に関連する要因として人口統計的・心理社会的要因が注目されてきたが、最近では居住地域環境などの物理的環境要因(施設への近接性、歩道・道路整備状況、人口・住宅密度などととらえる)や住民側の周辺環境認知の影響が大きいのではないかと考えられてきている。 本研究は、国内で初めて居住地域環境が身体活動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 H17年度には住民調査方法を確立することを目的とし、パイロット研究としての住民調査を行った。 (1)空間情報(Geographic Information System (GIS))によるデータベースを構築するために、文献研究と国内で利用できるGISデータ検討から環境指標を選定し、各対象住民の居住地をアドレスマッチングサービスにより位置情報を取得し、日常的な行動範囲圏域をそれぞれ半径500m、1kmとした周辺環境指標を算出した。周辺環境指標は、世帯数・道路総延長・交差点数・商業施設の建坪率と容積率・駅・バス停・標高の他に30種の土地利用面積を計量したものとし、データベース化した。 (2)住民の物理的環境の認知に関する調査票を作成するために、アメリカとオーストラリアの先行研究の文献研究から項目を選定し、日本語に翻訳・英語に逆翻訳後、専門家による文化的見直しを経て、実際のパイロット調査に用いた。 (3)身体活動量やその他の関連要因に関する調査票を作成するために、国際的に用いられている調査項目選定とともに歩数計による歩数の記録、一部対象者に加速度計による記録データを取得した。 今年度の主な研究成果は、H18年度以降の多数地域の大規模住民調査に向けて、GISデータベースの構築を行ったことと、各種調査項目を選定した上で実際一般住民の調査に用いたことにより、さらに項目の見直し・修正が可能となった点である。
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Research Products
(4 results)