2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本植民地期の帝国大学の科学技術史的観点からの研究
Project/Area Number |
17200049
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塚原 東吾 Kobe University, 国際文化研究科, 教授 (80266353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 茂生 早稲田大学, 人間科学部, 専任講師 (30328653)
柿原 泰 東京海洋大学, 海洋学部, 准教授 (60345402)
慎 蒼健 東京理科大学, 工学部, 准教授 (50366431)
金森 修 東京大学, 教育学部, 教授 (90192541)
中島 秀人 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (40217724)
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Keywords | 科学史 / 帝国主義研究 / STS / 東アジア / 大学史 / 植民地 / 京城帝大 / 台北帝大 |
Research Abstract |
今年度も、数次にわたる研究集会を開催し、また各々の研究班・地域や分野の担当においての調査活動・海外の研究者との情報交流活動などを展開して、研究を推進させた。 5月には、科学史学会年次大会において、塚原・加藤・柿原・慎が参加し各々発表やシンポジウムの組織化などを行い、本プロジェクトの成果ついて積極的に交流を図った。 国際的な研究交流としては、2007年7月に、神戸大学において、台湾からの協力者2名の参加を得て、「シンポジウム:台北帝国大学における」を開催し、塚原・小笠原・瀬戸口をはじめ、国内協力者・海外の研究協力者らも参加し、これまでの成果と研究の進行状況を確認・議論した。 夏季には、台湾における東アジアSTSジャーナル、編集会議(EASST)で、中島・塚原が参加し、情報収集と研究交流にあたった。またオランダでの会議に塚原が出席し、研究成果の一部を発表した。 秋には加藤茂生(早稲田大学)および慎蒼健(東京理科大学)の主催、および青山学院大学・文学部・教授・飯島渉の協力で、早稲田大学および青山学院大学において、京城帝国大学の歴史についてのセミナーを主催し、国外の研究関係者(韓国から4名を招請)によって、相互の研究レビューと成果の中間発表を行なった。特に慎は、諸帝国大学での生薬(本草学)研究における伝統医療と近代医療の相克の問題についての研究成果を発表した。また塚原は長崎での国際会議に出席し、成果の一部を発表した。 また2008年11月に、神戸大学において計画されている、「生物の歴史・哲学・社会的研究国際ワークショップ」(ISSPIBBU)の組織化に、瀬戸口・塚原が中心になってあたり、テーマを、「東アジアの生物学」として「植民地における帝国大学での生物学研究」というセッションを設け、またこの会議では、本研究プロジェクトでの研究課題を、どのように、近年のSTS(科学技術社会論研究)の枠内に位置づけるかを検討することを計画中である。 上記のように、本研究プロジェクトは、東アジアでさまざまな角度から、近年とみに研究の進展している科学史・技術史・医学史研究において、今後の東アジアの学術交流と歴史的な科学技術社会の分析に、より深い洞察をもたらすものとして、大きな期待が集まっている。
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Research Products
(5 results)