Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江守 正多 国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 主任研究員 (80300846)
安原 一哉 茨城大学, 工学部, 教授 (20069826)
小峯 秀雄 茨城大学, 工学部, 助教授 (90334010)
横木 裕宗 茨城大学, 広域水圏環境科学教育研究センター, 助教授 (70240190)
桑原 祐史 茨城大学, 工学部, 講師 (80272110)
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Research Abstract |
サブ1(気候シナリオ班)では,気候シナリオを影響・適応研究に利用するにあたって留意すべき点をまとめ,国内外の関連分野の研究者に提案することに努めた.サブ2(都市・海岸・防災班)では,地下水位上昇に伴う沿岸域の脆弱性評価手法の整理,東南アジアにおける沿岸域での防災対応力・対応技術と国際共同研究の可能性に関する調査を行い,その成果をタイにおける国際会議において発表した.また,海面上昇・地下水塩水化が引き起こす地盤・地下水の膨潤挙動変化を,室内実験により定量的に調査する研究も行った.そして,研究成果をデータベースとして統合して行く際の基礎となる地理情報データセットの構築に着手するとともに,ハノイ,バンコク,ビエンチャン,フエ,以上各都市を対象として,調査項目の洗い出しと着目点整理を行った.また,2005年3月に続いて2回目のプーケット周辺で津波被害調査を実施し,被災・復興状況を現地で聞き取り調査を行った.サブ3(農業・食料対応班)では,気温データベースを作成して日本の果樹栽培(ニホンナシ)に適用し,開花予測モデルを用いて温暖化影響に関する危険な水準を明らかにした.また,「アジアにおける農業からの温暖化ガスの発生に対する生態学的分析と制御」というテーマで国際ワークショップを茨城大学において開催した(2005年9月15,16日).趣旨は,気候変動と農業の関係に関するアジアの研究者間での研究情報交流であり,インドネシア,フィリピン,国内から計10名の研究者を招聘した.サブ4(適応政策班)では,AIM統合評価モデルの影響予測・適応策モジュールの改良の一環として,農業影響評価モデルにおいて適応策を取り扱うためのモデル拡張,ならびに試算シミュレーションを行った.また,適応策の事例収集に関連して,既存の適応関連研究文献の収集とデータベース化を行った.また,英国のDEFRAおよびUKCIPを訪問し,気候変動適応策とその経済評価に関するヒアリングを行った.また,気候変動適応策に関するアンケート調査を実施し,適応策の評価原単位の算出を試みた.
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