2006 Fiscal Year Annual Research Report
常温合成フラーレンナノチューブの基礎的性質の解明と電極応用
Project/Area Number |
17201027
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
宮澤 薫一 独立行政法人物質・材料研究機構, 燃料電池材料センター, 主席研究員 (60182010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須賀 唯知 東京大学, 工学系研究科, 教授 (40175401)
増野 匡彦 共立薬科大学, 薬学部, 教授 (90165697)
周 豪慎 独立行政法人産業技術総合研究所, 電力エネルギー部門, 主任研究員 (60271540)
前田 龍太郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, ネットワークMEMS研究グループ長(研究職) (60357986)
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Keywords | フラーレン / フラーレンナノチューブ / フラーレンナノウィスカー / 液-液界面析出法 / 液-液法 / ラマン / リチウムイオン電池 / 燃料電池 |
Research Abstract |
(1)C_<60>ナノウィスカー(C_<60>NW)の燃料電池応用を目的として、C_<60>NWを900℃で熱処理して塩化白金を担持し、水素還元後、C_<60>ナノウィスカーの電気化学的性質を検討した。白金の酸化・還元、水素の吸着・脱離ピークは明瞭に確認された。しかし、その電極活性は、市販の電極に比べ低く、より高い導電性の付与と触媒粒子の微細化を行なう必要があることが判明した。 (2)熱処理したC_<60>NWのリチウムイオン2次電池の負極材料としての性能を、三電極セルを用いて、現在商用の黒鉛などの電位、エネルギー密度、充・放電サイクル特性などと比較、検討した。その結果、熱処理したC_<60>NWはリチウムイオンの挿入と脱離が可能であることが確認された。 (3)C_<60>と種々のC_<60>誘導体を様々な比で混合することにより、ナノウィスカー作製に及ぼす諸条件を検討した。さらに生成した針状結晶の組成比をHPLCにより分析した。その結果、N-methylpyrrolidinoC_<60>やbis(ethoxycarbonyl)C_<61>などは針状結晶が生成しやすく、しかも結晶中に誘導体が高い割合で取り込まれていた。一方、bis(methoxy)C_<61>は針状結晶が生成するものの誘導体の導入率は低かった。また、N-methyl-2-(p-methoxycarbonyl)phenylpyrrolidinoC_<60>は針状結晶が生成しにくいが、生成した結晶中には誘導体がよく取り込まれていた。さらにC_<60>誘導体の置換基が大きくなると結晶中に取り込まれにくくなる傾向が見られた。 (4)FNWの電気特性を評価するためにジグと電極パターンをリソグラフィー技術とスパッタにより行った。作製したパターンはシリコン基板上に30ミクロンのラインアンドスペースをもつ、アレイ状のものである。機能性材料の低温結晶化技術を検討し、FNWを触媒として用いることで従来温度よりも100℃程度低温での結晶化技術を確立した。 (5)ラマン分光法により、真空熱処理によりC_<60>NTがどのような変性を受けるかを調べた。500℃までの温度で熱処理されたC_<60>NTは常温常圧におけるC_<60>分子結晶と同様のスペクトルを示した。
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Research Products
(10 results)