2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ空間の特性を利用した超高密度ハプロタイピングデバイスの創成
Project/Area Number |
17201032
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
馬場 嘉信 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (30183916)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加地 範匡 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (90402479)
|
Keywords | マイクロ・ナノデバイス / ゲノム / ナノバイオ / 流体シミュレーション |
Research Abstract |
本研究目的を達成するには、1)超高速ゲノム解析デバイス、2)超高感度DNA検出デバイス、3)極微量ゲノム反応デバイスの開発と、これらすべてを融合したデバイスの創製が必要である。本年度は、これら各デバイスの要素技術を、それぞれアレイ化する研究を行った。 1)ナノ構造体を有するマイクロチャネルとマイクロレンズのアレイ化 幅10μm、長さ800μm程度のマイクロチャネルの中に、直径500nm程度のナノピラーをナノ微細加工技術により様々な間隔で作製し、そのDNA分離能に関して初期的な検討を行った。また、このようなナノ構造体を有するマイクロチャネルのアレイ化のために必要な作製技術の検討を行い、試作した。このようにアレイ化したチャネルに適したマイクロレンズの最適なデザインを設計し、超高感度DNA検出を実現するために必要な基礎データを収集した。 2)ピコインジェクターと極微量反応チャンバーの融合 インクジェット技術に基づいた微小溶液ハンドリング技術について検討を行い、10pL程度の微小溶液をハンドリングできる技術を開発した。このインジェクターとともに、数fL程度の極微量反応チャンバーをアレイ化して作製し、酵素反応のカイネティクスを同時に調べるための系を構築した。この系を用いることにより、1分子レベルでの酵素反応のカイネティクス解析が可能となったので、1分子PCRなどへ応用が可能である。現在は、このチャンバーとインクジェットを融合するためのインターフェース部分についての検討を進めている。 全体として、アレイ化したチャネルを作製する技術は構築されたが、アレイ化することで隣のチャネルへの蛍光のクロストークが生じることなどが問題となっており、その点に関しては更なる検討が必要である。
|
Research Products
(20 results)