2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17201040
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小笠原 直毅 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 教授 (10110553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 周 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (30359872)
七宮 英晃 愛媛大学, 無細胞生命科学工学研究センター, 助教 (50366944)
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Keywords | 蛋白質 / ゲノム / 細菌 / GTP結合蛋白質 / 枯草菌 / リボゾーム |
Research Abstract |
枯草菌では、その破壊が致死となる必須遺伝子は271であるということが明らかとなった。その内、機能が不明確なものは22遺伝子であった。その中の7遺伝子は、分子スイッチとして働くと考えられるGTP結合蛋白質をコードしている。本研究では、それら機能未知GTP結合蛋白質の機能に迫ることを目的とした。 平成17・18年度の研究から、機能未知である必須GTP結合蛋白質の一つ、YlqFは未成熟の50Sリボゾームサブユニットに取り込まれ、L16とL27の取り込みを促し、成熟50Sサブユニットの形成に伴い、GTPase活性が活性化されると報告した。さらに、GTPase活性を失ったdominant negative型変異タンパク質の作成に成功し、それを過剰発現するとL16とL27が存在しない未成熟型50Sサブユニットが蓄積すること、そうした未成熟型50Sは、YlqFのGTPase活性を強く活性化することを見出した。こうした知見から、GTP結合型YlqFの未成熟型50Sサブユニットへの結合は、L16とL27の取り込みに直接関与するのではなく、rRNAの正しい構造形成に必要であることが明らかになった。また、別の必須GTP結合蛋白質YqeHを細胞内で枯渇させると、未成熟型16S RNAが蓄積すると共に、Freeの30Sサブユニットが特異的に減少することを見出し、YqeHは30Sリボゾームサブユニットの形成に関与することも明らかにした。この結果、他の実験室からの報告も併せて、枯草菌では50Sサブユニットの形成に4種、30Sサブユニットの形成に3種の必須GTP結合蛋白質が関与することが解明された。 本年度、50Sサブユニットの形成に関与する4種のGTP結合蛋白質、YlqF、Obg、YsxC、YphC、の機能的関係の解明を進めた。その結果、それらを枯渇した細胞内には同様な50S前駆体が蓄積するが、各GTP結合蛋白質の機能は独立していること、Obg、YsxC、YlqFの順に50S前駆体に取り込まれること、YsxCとYlqFのGTPase活性は前駆体で活性化されるのに対して、ObgのGTPase活性は成熟型50Sで活性化すること等を見出し、50Sサブユニットの形成におけるGTP結合蛋白質の機能に関するモデルを提唱した。
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Research Products
(5 results)