2005 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌プロテオームチップによる大規模タンパク質間相互作用解析
Project/Area Number |
17201042
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
土居 信英 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (50327673)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 弘志 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40327672)
森 浩禎 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 教授 (90182203)
|
Keywords | プロテオーム / マイクロアレイ / 微生物ゲノム / 蛍光ラベル化法 / タンパク質間相互作用 / 遺伝子ネットワーク / バイオインフォマティクス / 大腸菌 |
Research Abstract |
1.申請者らが独自に開発した「タンパク質C末端ラベル化法」を用いて、大腸菌の全タンパク質約4400を1枚のチップに固定化したプロテオームチップによる大規模なタンパク質間相互作用解析を行うために、本年度は、まず、(1)プローブとする大腸菌タンパク質のC末端蛍光ラベル化、(2)大腸菌全タンパク質約4400種類を固定化したプロテオームチップの作製、(3)タンパク質間相互作用の検出および解析の各ステップにおいてハイスループットに実験操作を行うための手順を確立した。具体的には、まず、相互作用既知の複数の大腸菌由来タンパク質のペアをモデルとして、スライドガラスへの固定化方法、ブロッキング剤、バッファー組成、蛍光標識タンパク質の濃度などの条件の最適化を行った。さらに、実験データの精度を維持したまま、実験操作をどこまで自動化・簡略化できるかについて検討した結果、高い検出感度と多数スライドの同時処理を可能とする系を構築することができた。そこで実際に、162種類のタンパク質について、96穴マイクロプレート・フォーマットでCy3-dC-ピューロマイシンを含む大腸菌抽出液由来の無細胞翻訳系における蛍光ラベル化を行った結果、145種類(90%)において全長タンパク質のラベル化が確認できた。このうち96種類を同時にFLAGタグを用いて精製し、DNAマイクロアレイのスポッティング技術を利用して大腸菌全タンパク質4400を高密度に固定化したスライド96枚とそれぞれ反応させたところ、多数の相互作用が得られた。 2.ORFクローンのGateway化およびGateway entryライブラリーの作製 今回の大腸菌全タンパク質は、開発済みのASKA libraryを利用してGFP融合タンパク質として発現されたが、より発現量の多いGST融合ベクターにのせかえるために、簡便に各ORFにタグを付加したクローンを作製できる方法の開発を行った。具体的には、Gatewayシステムを利用するために、ASKA libraryのSfiI制限酵素を利用して、一方向的にクローン化を行う導入ベクターの開発を行った
|
Research Products
(4 results)