2008 Fiscal Year Annual Research Report
アブラハム的伝統の臨界:三大一神教の哲学、神学・政治論とその外部の地域文化研究
Project/Area Number |
17201047
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大貫 隆 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90138818)
|
Keywords | 宗教 / 世俗化 / 臨海 / 妬み / 原理主義 / 政教分離 |
Research Abstract |
最終年度にあたる平成20年度は、2回の共同討議の会合を設け、2名の研究協力者が全体の研究課題に沿って行っている研究を報告し、出席した研究代表者および他の協力者との意見および情報の交換を行った。報告者およびテーマは、以下の通り。第1回:網野徹哉「リマに墜ちた天使-16世紀ペルーのある異端者の歴史」、第2回:北川束子「ドイツ現代思想における『宗教』というテーマの仕置づけ」。 5月には、東京大学COE「共生のための国際哲学教育研究センター」(UTCP)との共催で、カールスルーエ教育大学教授ペー夕ー・ミュラー/アニータ・ミュラー=フリーゼによる3回の講演(「宗教と世俗化」、「ドイツにおける宗教科の授業の現状」、"Intercultural and Interrelidous Leaming in a German Perspective")をおこない、それをめぐって討議した。 11月には、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻およびUTCPとの共催で、シンポジウム「世俗化する宗教」を開催、本研究の代表者、協力者以外にも4名の研究者の参加を得、おもに21世紀初頭における宗教問題の諸相について議論を行った。同月下旬には、やはりUTCPとの共催で、フランス高等研究院からジャン・ボベロ氏を招き、シンポジウム「世俗化とライシテ」を行った。そこでは、フランス、カナダ、メキシコの研究者が中心となってまとめた「21世紀世界ライシテ宣言」(2005年)が紹介されたが、それを出発点として世俗化をめぐる西洋圏と非西洋圏のスタンスの違いが、具体例を通じて報告、考察された。 平成21年3月には、成果報告書として18件の報告を収録した冊子、「アプラハム的伝統の臨界-三大一神教の哲学、神学・政治論とその外部の地域文化研究」(v頁+241頁)をまとめた。
|
Research Products
(27 results)