Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下斗米 伸夫 法政大学, 法学部, 教授 (80112986)
加納 格 法政大学, 文学部, 教授 (80204593)
伊集院 立 法政大学, 社会学部, 教授 (30091854)
今泉 裕美子 法政大学, 国際文化学部, 教授 (30266275)
佐々木 直美 法政大学, 国際文化学部, 准教授 (90328914)
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Research Abstract |
今年度の特徴は,第一に中東,アフリカ,中央アジア,韓国,東欧などいわば周辺世界における1980年代の変容を研究したこと,第二に日本のなかのミクロな地域とグローバル世界との関係をも研究したこと,第三にモノを通した世界史を考えたことである。 第一については,特に韓国をテーマとして,ミニシンポジウムを行い,1980年代の韓国の経済的発展をグローバルな視野で検討した。特に多国籍企業というべきものが80年代に急成長していることを確認した。中東,アフリカ,中央アジアは,やはり1980年代の「構造調整」の影響が著しいことが確認できた。また,東欧については,社会主義体制の崩壊過程が,グローバルな世界との関係でさらに分析すべき課題であることが碓認された。 第二については,長野県飯田市歴史研究所の専門家を招いて,飯田下伊那の地域税済がいかに世界的な経済ネットワークに結び付けられていくかを分析した。特に労働力市場においては,80年代のグローバル化の変化は急速であった。同様なミクロ世界とグローバル世界の結びつきは栃木県本庄市,富山県礪波市などでも確認した。 第三の点では,アメリカから来日中のステーヴン・トピック氏 Steven Topik(University of Cahfornia,Irvine) を招いて,コーヒーという具体的なモノをとおして,1980年代の世界史を全体的に見るという方法も研究した。 今年度で,1980年代の世界の諸地域ごとの研究はほぼ一巡したと考えられる。次年度は,この総合化が課題である。
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