2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパ市民社会と辺境/マイノリティに関する歴史的研究
Project/Area Number |
17202019
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
立石 博高 Tokyo University of Foreign Studies, 外国語学部, 教授 (00137027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相馬 保夫 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90206673)
佐々木 孝弘 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (10225873)
金井 光太郎 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40143523)
鈴木 茂 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (10162950)
鈴木 義一 東京外国語大学, 外国語学部, 准教授 (40262125)
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Keywords | ヨーロッパ / 辺境 / マイノリティ / 非ヨーロッパ / 地域概念 / ヨーロッパ拡大 / 地域と地域主義 / 文明と非文明 |
Research Abstract |
平成19年度は,本科研最後の年にあたるため、それまでの研究成果をまとめ、さらにそれを発展させるために、スペインの歴史研究者の協力を得て,スペインにおいて国際ワークショップを開き、また準備研究会やヨーロッパ市民社会についての研究会を開催した。さらに、これらの成果論集出版のための準備報告用研究会も行った。 各研究チームは,三年間の総括のために9月24目「市民社会論研究会」を開催し、松本彰氏(新潟大学)と遅塚忠躬氏を招請した。そこでは、市民社会、国民国家、戦争との関わりや市民社会の歴史的形成についての報告が行われ、基礎的概念やヨーロッパ市民社会とその周縁に存在する諸社会との比較・再検討が今日的視点から行なわれた。 これらの研究会の成果をふまえて,平成19年11月14日〜11月26日,立石,相馬,鈴木義一,金井,篠原,佐々木,工藤,千葉,鈴木茂をスペイン・バルセローナに派遣し,バルセローナ大学(11月20日)「近現代ヨーロッパとアメリカ・ロシアの『市民権』」とポンペウ・ファブラ大学(11月22日)「ヨーロッパの国民形成と『市民社会』」と題する国際ワークショップを、全日、英語で開催すると共に、各自、現地での史料収集と現地調査を行った。鈴木義-が「ペレストロイカ期ソ連の『市民社会』論再考」,金井が「革命・建国期アメリカにおける共和主義的市民概念とアイデンティティ」について、千葉が「ドイツ近代歴史学の誕生と『中世市民』概念」、篠原が「1980年代の異論派における市民社会論」,鈴木茂が「新しい社会運動と市民権概念の転換-ブラジル黒人運動の30年」を報告し,コメントを相馬ならびにスペイン側のフォンターナが、司会を立石が行った。 このワークショップをもとに、11月から2月にかけ論集用の準備研究会を東京外国語大学海外事情研究所で行った。本課題を解明し、検討・発展させるための有意義な場となった。
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Research Products
(10 results)