2005 Fiscal Year Annual Research Report
再復興期に国家レベルの競争力を高める企業のコア人材の体系的な育成に関する国際比較
Project/Area Number |
17203028
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
金井 壽宏 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80135780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三品 和広 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (40283155)
上林 憲雄 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (00243296)
原 拓志 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (60252756)
平野 光俊 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (10346281)
高橋 潔 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (90298555)
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Keywords | コア人材 / 競争力 / 人材育成 / 国際比較 / 戦略不全 |
Research Abstract |
企業の持続的競争力はコア人材の体系的育成がその源泉となる。経営人材の輩出は戦略不全から脱するような戦略転換へ、また高度プロフェッショナルの活躍は組織のコア・コンピタンスに直結する。初年度は、最終的な研究目標であるコア人材の育成方法の日米比較に先立って、わが国の実態に基づいて解明すべき問題を広く照射した。 具体的には研究業績にあるように(1)日本企業で広く導入されたフラット化がマネジャーとなる人に与える影響、(2)企業と大学における日本型のビジネス教育における価値創造、(3)ヒューマン・キャピタルやインテレクチュアル・キャピタルと持続的競争優位性との関わり、(4)期待と失望を伴った成果主義の導入・定着が与える人材開発への影響、(5)継続して高収益をあげる企業でCEOの就任期間が長いことの意味、(6)優れた経営者が持っているリーダーシップとモティベーションの理論、(7)人事情報を巡る現場と人事部の情報非対称性が人材マネジメントと人材育成に対してもたらす効果など、コア人材育成を巡り土台となる諸問題に対してケース・スタディや伝記的資料の分析、定量的データの統計的分析など、多様なデータや方法論を駆使して検討してきた。また、(8)経営の根幹に関わるコア人材の発掘、育成、登用という問題に対しては、これまで財務的問題を中心に議論されがちであったコーポレートガバナンスが、その根底で経営人材の育成と人事制度の問題が関わることについて、比較制度分析の観点から上記のテーマを縦断するかたちで探求した。 さらに日米比較のデータ分析のために、インターネットを利用した独自のサーベイ・システム(KISS : Kobe Internet Survey System)について、その構想とともに具体的な技術的検討を行った。KISSでは、Webを利用した質問表調査、定性的記述のデータの解析、実験調査など、従来にはなかったデータの収集や分析手法が期待される。(798字)
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Research Products
(19 results)