2007 Fiscal Year Annual Research Report
数理流体力学に現れる解の爆発問題・特異摂動問題の研究
Project/Area Number |
17204008
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡本 久 Kyoto University, 数理解析研究所, 教授 (40143359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 芳文 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70169944)
東海林 まゆみ 日本女子大学, 理学部, 教授 (10216161)
坂上 貴之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10303603)
松尾 宇泰 東京大学, 情報理工学系研究科, 准教授 (90293670)
大浦 拓哉 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (50324710)
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Keywords | Navier-Stokes equations / vortex dynamics / blow-up / double exponential transform / fluid mechanics / singular perturbation / point vortex |
Research Abstract |
ナヴイエ・ストークス方程式の研究で最も有名なものは3次元非定常方程式の解の正則性の問題であろう。これはきわめて難しい問題であると理解されている。そこで、同様の問題構造を持ち、同時にもう少し解析がしやすい問題について考えるということが試みられてきている。岡本と朱景輝が1999年に提唱した一般化プラウドマン・ジョンソン方程式はその一つである。 また、デ・グレゴリオ方程式にもおもしろい問題が残されている。これらについて解の爆発などの新しい事実を見つけることができた。乱流のフラクタル的性質について研究しているうちに、「連続だが至るところ微分不可能」な関数の新しい初等的な例を構成することができた。その関数を適当に一般化することによって、「狭義単調増加であるが、ほとんどいたるところで導関数がゼロとなる」関数を構成することにも成功した。 解の爆発問題は難しいものが多いので、数値実験に頼ることも多い。しかし、数値計算法が確かに爆発の情報を与えてくれるかどうか、数学的に保証できるアルゴリズムは少ない。Nakagawaが1976年に開発した方法は、メッシュサイズを小さくしていったときに、数値的に計算した爆発時刻が収束がもとの問題の爆発時刻に収束することがわかっている。しかし、これはある特殊な場合に使えるのみであった。これを大幅に一般化し、収束証明を付けることに成功した。
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Research Products
(10 results)