2006 Fiscal Year Annual Research Report
時間分解光電子分光用光源としての高次高調波ビームラインの開発と評価
Project/Area Number |
17204033
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
関川 太郎 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90282607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 幹雄 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (10240631)
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Keywords | 高次高調波 / キャリアエンベロープ位相 / 中空ファイバー / パルス圧縮 |
Research Abstract |
今年度の目標は、1)高次高調波を発生できるような(集光強度で10^<14>W/cm^2以上)2〜3サイクルレーザーの開発し、実際に高次高調波を観測すること。2)無分散波長選択器の開発をおこなう。ことであった。 1)については、内壁に金属がコートされた中空ファイバーを用い透過率の向上による高出力化を計った。その結果.繰り返し1kHz、パルスエネルギー660μJ、パルス幅約5fsの光パルスを得ることに成功した。さらに、キャリアーエンベロープ位相を固定し、その安定性を測定した。30分にわたって安定に位相を固定することができた。この結果は、光科学では重要な会議であるCLEOの口頭発表に採択された。電場波形制御による単一次数の高調波を発生する上で、電場波形の固定は大きな進展である。さらには、単一アト秒パルスを発生する上でも欠かすことができない技術である。 2)については、無分散波長選択器を構築し、来年度の性能評価に向け準備を進めている。 今年度は、年度当初の予定に加え、更に高次高調波発生パルスの新しい測定法の考案を行った。無分散波長選択器の性能評価に欠かせないものである。さらに、重要なことは、アト秒パルスの測定にも適用できる点である。従来、アト秒パルス同士、もしくは、アト秒パルスとレーザー電場との相関をとって測定していたため、アト秒パルスの測定はきわめて難しかった。この方法を用いることにより、簡便にかつ感度よくアト秒パルスの測定を行うことができるようになると考えている。来年度に向け実証実験の準備を進めている。
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Research Products
(6 results)