2005 Fiscal Year Annual Research Report
原子分解能顕微鏡とX線分光によるリアルタイム反応追跡の表面反応研究への展開
Project/Area Number |
17205002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 寛 東京大学, 理学系研究科, 助教授 (80302800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 俊明 東京大学, 理学系研究科, 教授 (80011675)
雨宮 健太 東京大学, 理学系研究科, 助手 (80313196)
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Keywords | 走査型プローブ顕微鏡 / シンクロトロン放射光X線分光 / 表面反応 |
Research Abstract |
反応が進行する表面における吸着種の集団の振舞を知るには、反応中の表面を顕微鏡でその場観察することが有効である。一方、分子集団の振舞が反応にどのように影響を与えるかを知るには、分子集団のミクロ構造がわかったうえで反応のカイネティクスを調べることが重要である。したがって、顕微鏡的手法と反応カイネティクスを調べられるX線手法を融合したアプローチが表面反応の理解には極めて有効である。本研究課題では、シンクロトロン放射光X線で表面反応のキネティクスをリアルタイム追跡する実験と温度可変走査型トンネル顕微鏡(STM)で反応種のミクロスコピックな振る舞いを観察する実験の両面からアプローチすることによって、表面反応のメカニズムを深く掘り下げることを目的としている。本年度はこの研究課題の初年度である。放射光X線分光による実験は既存設備を使用するので、本年度は主に、温度可変STMの設計・導入・立ち上げを行った。昨年8月までにSTM装置の設計と仕様策定を行い、12月にSTM本体が納入された。その後、現在に至るまで装置の立ち上げを行い、50Kから450Kまでの任意の温度で原子像を観察できることを確認した。現在、高速でSTM探針を走査することができるように、装置のプログラムおよび電気回路の変更を行っているところであり、256x256画素の原子分解能のSTM像を1秒間に5フレーム程度取得できるようになることを目指している。
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