2006 Fiscal Year Annual Research Report
金属微粒子を用いた選択的レーザー脱離イオン化TOF-MSによる複合糖質の機能探索
Project/Area Number |
17205015
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西村 紳一郎 北海道大学, 大学院先端生命科学研究院, 教授 (00183898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長堀 紀子 大学院先端生命科学研究院, 特任助手 (90372268)
比能 洋 大学院先端生命科学研究院, 助手 (70333333)
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Keywords | gold colloidal nanoparticle / glycosyltransferase / mass spectrometry / enzyme assay / suicide substrate / glycosidase |
Research Abstract |
自殺基質を提示した金属微粒子の作成とSLDI-TOF MSによる構造解析 機能特異的に標的タンパク質を共有結合で捕捉する自殺基質の性質を利用し、機能選択的なタンパク質探索材料の開発を行った。まず、シアリダーゼにより活性化する自殺基質を微粒子上に固定化し、コレラ菌由来シアリダーゼを作用させ、グアニジン塩酸や高濃度の界面活性剤などタンパク質が十分に変性する条件で洗浄した後、プロテアーゼを作用させ、ペプチドフィンガープリンティング法による捕捉タンパク質の決定を行ったところ、コレラシアリダーゼが優位差を持って検出された。さらに、検出されたペプチド断片のトポロジー解析を行ったところ、別途同定した自殺基質の結合部位周辺のペプチド断片のみが大きく欠損しており、遊離の自殺基質と固定化された自殺基質がコレラシアリダーゼ上の同じ配列を選択的に捕捉していることが示唆された。 続いて、侠雑タンパク質が存在する系中でシアリダーゼの捕捉能の評価を行ったところ、侠雑タンパク質も一定量自殺基質に結合することが確認された。その原因を探った結果、シアリダーゼによるグリコシド結合切断に伴うマイケル受容体型構造への構造変化速度の不足により自殺基質の一部が非特異的に侠雑タンパク質とも結合していることが確認された。そこで、自殺基質の活性加速度を高めた新規基本骨格を設計し直し、グリコシド結合切断後に迅速に活性化する基質を得た。 生体サンプルの高感度・迅速分析に適した分析法および表面修飾条件の決定 非特異的結合による侠雑物由来のピークを最小限にと止め微量生体サンプルの検出限界を高めるため、末端に両性イオン型構造を有し、もう一方の末端にチオール基を有する新規リンカーを開発した。
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Research Products
(6 results)