2007 Fiscal Year Annual Research Report
極微細孔を有する高規則性アルミナナノホールアレーの形成と高機能化
Project/Area Number |
17205019
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
益田 秀樹 Kanagawa Academy of Science and Technology, 重点研究室・光機能材料グループ, 研究員 (90190363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳下 崇 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室・光機能材料グループ, 研究員 (50392923)
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Keywords | ナノ材料 / 自己組織化 / マイクロ・ナノデバイス / ナノ構造形成・制御 |
Research Abstract |
ナノ構造材料として有用な微細な細孔を有する高規則性ポーラスアルミナの作製条件の検討と,得られたポーラスアルミナの機能的な応用に関し引き続き検討を行ない,以下の成果を得た.1.微細な細孔周期のポーラス構造が形成される低化成電圧領域における規則化条件の探索に関しては、高濃度硫酸浴を中心に検討を加え、微細周期で規則配列を有する細孔配列を形成する条件を明らかにした.微細な突起を有するモールドを用い,Al表面にテクスチャリングを施し,細孔配列の規則化を実現する手法に関しては,モールドを作製するための電子ビーム描画に,これまでのポジ型レジストに代え,ネガ型レジスト(カリックスアレーン)を導入することで,周期の微細化を進めた.カリックスアレーンを用いることにより,周期25nm程度の規則配列を有するポーラスアルミナが得られることが明らかになったほか,ポジ型レジストに比較して後方散乱の影響を受けにくいことが明らかになった.2.種々の陽極酸化条件で形成される細孔配列の定量的な評価を行ない,自己組織化的な細孔配列の規則化条件,並びに規則化の機構に関して考察を行った.3.ポーラスアルミナを鋳型とする転写プロセスに関して検討を加え,これまで転写が困難であったカーボン系材料によるポーラス構造の作製に成功した.規則的な細孔構造を有するポーラスアルミナを出発構造とし,ネガタイプ,並びにポジタイプを順次作製する2段階転写プロセスにより,出発構造と同一の規則ポーラス構造を有するポーラスカーボンを得た.得られたポーラスカーボンは,高い耐熱性,化学的安定性を有することから,種々の応用展開が期待される.4.得られた規則ポーラス構造体に関し,これまで検討を加えてきた液体の濾過特性に加え,気体の透過特性に関しても検討を行った.
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Research Products
(3 results)