2007 Fiscal Year Annual Research Report
ホイスラー合金を用いた高トンネル磁気低抗素子の創製とスピン注入磁化反転
Project/Area Number |
17206001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮崎 照宣 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 名誉教授 (60101151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 康夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60250726)
久保田 均 産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門, 研究員 (30261605)
水上 成美 日本大学, 工学部, 講師 (00339269)
大兼 幹彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50396454)
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Keywords | エピタキシャルホイスラー合金 / Co_2MnSi / TMR比 / エネルギーギャップ / 微細化 / スピン注入磁化反転 / 反転電流密度 / ダンピング定数 |
Research Abstract |
1.エピタキシャルホイスラー系合金電極高TMR接合の作製 前年度までは,絶縁層にアモルファス構造の酸化アルミニウム(A1-0)を用いていたが,今年度は結晶質の酸化マグネシウムを用いたCo_2MnSi/MgO/CoFe-TMR接合において,前年度のTMR比を遥かに上回る217%(室温),753%(低温)の巨大なTMR比の観測に成功した.このTMR比はホイスラー合金を用いたトンネル接合において世界最高の値である.また,このTMR接合のコンダクタンス特性を詳細に調べた結果,巨大TMR比の原因は結晶質のMgO絶縁層を介したコヒーレントトンネリング過程によるものと示唆された. 2.微細化とスピン注入磁化反転 前年度までに開発したTMR接合をべースとして,磁化反転層に(Co_<50>Fe_<50>)_<100-χ>Bχ(χ=20,25,30,膜厚d=2nm)を用いたTMR接合を作製し,スピン注入磁化反転の観測に成功した.その結果,反転電流密度は理論予測どおり,強磁性層の飽和磁化,ダンピング定数およびスピン分極率に依存することが明らかとなり,飽和磁化およびダンピング定数の低減が反転電流密度を低減する為に非常に重要であることが分かった. 3.ダンピング定数αに関して 前年度までは,強磁性単層膜においてダンピング定数の測定を行なったが,今年度はTMR接合構造における磁化反転層のダンピング定数を測定する方法を確立した.その結果,2nm程度の非常に薄いCoFeB磁化反転層のダンピング定数は,バルクの約5倍程度増大することが分かった.
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Research Products
(26 results)