2006 Fiscal Year Annual Research Report
非線形光学効果を用いたテラヘルツ波シンセサイザーの開発
Project/Area Number |
17206008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷内 哲夫 東北大学, 学際科学国際高等研究センター, 教授 (80260446)
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Keywords | テラヘルツ波 / 非線形光学 / 有機結晶 |
Research Abstract |
研究項目:プログラム制御THz波シンセサイザーの開発と光増幅によるTHz波の高出力化 18年度は,17年度に基礎開発した周波数制御THz波発生系を改良し,THz波シンセサイザー全体の出力安定性,周波数安定性等の特性向上を図る。また,THz波グレードのDAST結晶の位相整合特性,吸収特性等を考慮したOPOの波長・出力パワーを制御しTHz波シンセサイザー全体の最適化を行った。 OPOのスペクトル制御のために,エタロンあるいはグレーティング等のスペクトル制御素子をOPO共振器内に挿入するとロスの増加に伴いOPOの発振効率が低下しTHz波出力が低減する。そこでOPOの直後に光パラメトリック増幅器(OPA)を置くことにより2波長光波の増幅を行い,THz波の高出力化の検討を行った。実験によると,グレーティングやエタロン等のスペクトル制御素子の挿入によりOPO出力はほぼ1/2に低下するために,効率の良いOPAの開発が重要になり,OPAゲインの大きなドメイン反転構造を有するPPKTP結晶あるいはPPLN結晶を用いて,結晶温度と角度を制御することにより1200〜1600nm域における光増幅を行った。その結果,周期が9μm,厚み1mm,長さ10mmのドメイン反転KTP結晶を532nmで励起すると3倍以上の光増幅を確認し,2波長OPOとの組み合わせ時の最適化を進め光増幅率を向上とTHz波出力の高出力化を実現した。
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Research Products
(7 results)