2005 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトル機能性ふく射の制御技術開発をめざす分光熱工学のアプローチ
Project/Area Number |
17206019
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
牧野 俊郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (30111941)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 英信 京都大学, 工学研究科, 助手 (00273467)
松本 充弘 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10229578)
吉田 英生 京都大学, 工学研究科, 教授 (50166964)
花村 克悟 東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 教授 (20172950)
山田 純 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (40210455)
|
Keywords | 熱ふく射 / 放射 / 干渉 / 分光選択 / 機能性表面 / 薄膜 / TPV発電 / 球面波 |
Research Abstract |
熱ふく射(thermal radiation)は,物質における荷電粒子の熱振動に起因する電磁波であり,工業的にも身近にも得やすいエネルギーであるが,そのままでは,Planck分布の及ぶ広い波長域に分散し,また,指向性が弱いぼんやりしたふく射である.そのため,レーザーの場合のように,特定の波長にそのエネルギーを集中して工学的な機能を発揮させるためには有効でないことが多かった. 本研究は,この熱ふく射を,特定の波長帯域のふく射が強調されるスペクトル機能性のふく射に変換し制御する技術の開発をめざすものである.電磁波動論・分光学・固体物性論・伝熱工学を基礎として分光熱工学の実験・理論研究を行い,エネルギー工学と生活環境工学のために有効なハードシステムの実現をめざす. 初年度(平成17年度)は,スペクトル機能性ふく射の制御技術開発をめざす本研究の基礎を確立することを目的とした.すなわち,(牧野・若林・松本)は表面薄膜系によるスペクトル機能性ふく射エミッター(放射面)の開発のために,(1)薄膜系の放射ふく射の干渉,(2)薄膜系のふく射放射理論を検討し,(3)薄膜系エミッターの試作を行った.吉田はスペクトル機能性ふく射を用いる熱・光起電力発電システムの熱システム工学的検討を行った.花村は高密度ふく射場からのスペクトル機能性ふく射エミッター(放射装置)の開発のために,(1)燃焼器の試作,(2)エミッターの試作・性能評価を行った.山田は表面ミクロ構造系によるスペクトル機能性ふく射リフレクターの特性研究のために,(1)2方向反射の分光特性に関する実験,(2)現象の電磁波動論による記述,(3)スペクトル機能性ふく射リフレクターの試作を行った.研究報告・打合せ会を計3回京都大学で行った.また,実験室・研究室あるいは共通の日本伝熱学会・日本熱物性学会の場で意見を交換した.
|
Research Products
(6 results)