2005 Fiscal Year Annual Research Report
次世代超精密空気ばね式除振台の性能向上および省エネルギ化の実現
Project/Area Number |
17206021
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
香川 利春 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (50108221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川嶋 健嗣 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (40300553)
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Keywords | 空気圧 / 除振台 / 省エネルギ化 / カスケード制御 / MEMSセンサ / 流量計測 |
Research Abstract |
次世代の半導体製造装置等の土台となる超精密空気ばね式除振台の性能向上および省エネルギ化実現のために研究を実施し,研究開始初年度に当たる平成17年度に以下の研究成果を挙げた. 1.空気ばね式除振台の制御に用いるための新しいセンサとして,MEMS技術を用いた微差圧センサと層流抵抗管で構成される高速応答の気体用流量計,およびMEMS技術を用いて加工したスリット流路と差圧センサで構成される,圧力の微分値が直接計測できるセンサ,圧力微分計を提案開発した. 2.開発した流量計の動特性が50Hz以上あることを理論解析および実証実験で確認した.従来の流量計の動特性が10Hz程度であることと比較して,その優位性が高いことを示した.また,圧力微分計は精密の圧力制御に有効であることを固定容器での予備実験で明らかにした. 3.スプール型の空気圧サーボ弁と1で開発した高速応答の流量計を組み合わせたカスケード制御系を提案し,空気ばね式除振台のアクティブ制御に適用した.その結果,従来のノズルフラッパ弁を用いる方法と同程度の加速度振動レベルを実現しつつ,空気ばね式除振台の定常浮上時の消費流量を5分の1以下に押さえられることを実証し,省エネルギ化が実現できることを明らかにした. 4.空気圧ばね式除振台の圧力容器に金属製綿を封入することで,状態変化をほぼ等温にできることを明らかにした.これによって,空気ばねの固有周期の温度変化による変動を押さえることが可能となり,空気ばねの特性の安定化に寄与できることを確認した.
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Research Products
(7 results)