2005 Fiscal Year Annual Research Report
微小電子源からの空間変調電子ビームを用いたテラヘルツ帯自由電子レーザの研究
Project/Area Number |
17206036
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
三村 秀典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90144055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根尾 陽一郎 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (50312674)
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Keywords | 電界放射微小電子源 / スミスパーセル光 / テラヘルツ / 自由電子レーザ / 電子ビーム / 回折格子 / GaAs / Si |
Research Abstract |
1.シリコン電界放射微小電子源を製作し、微小電子源からの直流状の電子ビームをアルミレプリカ回折格子上を通過させ、スミスパーセル放射光を観測した。ビーム量は200nA、加速電圧は25kVから30kV、回折格子のピッチは416nmである。観測したスミスパーセル光は、350nm付近の紫外領域で4次光、400nm付近で3次光、600nm付近で2次光、1300nm付近で1次光である。観測されたスミスパーセル光の波長は、スミスパーセル光の理論計算と良く一致した。 2.FTIRとボロメータを組み合わせたテラヘルツ光の分光検出システムを製作した。この分光検出システムを用い、熱電子源と回折格子を用いたテラヘルツ光の検出を試みたが、FTIR内の光軸のずれかまたはミラーによるテラヘルツ光の減衰のため、テラヘルツ光は検出できなかった。今後、検出器を変更して、テラヘルツ光の検出を試みる。 3.自由電子レーザー用の変調電子ビームはp型GaAsエミッタにレーザパルスを照射することにより発生させる予定である。GaAsウエハーの裏面を50μmまで薄くエッチングし、かつGaAsウエハーの表面にエミッタを製作する技術を開発し、裏面から光照射ができる2極GaAsエミッタを製作した。このエミッタの電界電子放出を測定し、平均電界7V/μmから電界電子放射が起こることを確認した。今後、光応答特性の測定を行う。 4.スミスパーセル自由電子レーザ用の真空チャンバーの設計・製作を完了した。
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Research Products
(3 results)