2005 Fiscal Year Annual Research Report
ELF帯電磁波観測システム構築と地殻活動検知への応用に関する研究
Project/Area Number |
17206042
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
内匠 逸 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (30188130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 雅恭 中部大学, 工学部, 教授 (90180877)
安川 博 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (00305517)
北村 正 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (60114865)
梅崎 太造 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (40193932)
平野 智 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (90238379)
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Keywords | ELF帯異常電磁波 / 地震前兆 / 地殻活動検知 / 環境電磁波観測 |
Research Abstract |
(1)フェイズドアレーデータ収集システム網の整備 観測システムのフェイズドアレイ化のための新型観測装置を4観測点分を作成し,千葉県,三重県,岐阜県に設置した.来る4月には,伊豆大島に新たに設置予定. (2)高感度磁界センサー・アナログ系高利得フィルターアンプの開発 ELF帯の電磁波を高い信号対雑音比で観測するため,低損失軽量小型センサーコイル,高利得,高遮断特性のフィルターの開発を行い,センシング部の耐候性を向上させた.さらに観測周波数は従前の17Hz,223Hzに加え,26Hz,1.3Hzが可能となった. (3)GPS同期型位相検波器およびデータロギング装置の開発 フェイズドアレイを構成するための,全国的に同期したタイミング生成回路を開発した.リアルタイムLinuxをベースとしたデータロギングシステムを実現した. (4)音響学的特徴を用いた統計的モデルによる地殻放射電磁波の異常検出システムの構築 電磁波の異常放射を自動検出するために,ケプストラム分析による特徴量抽出を検討した. (5)観測データによる異常電磁波発生源の推定と確率モデルの検討 異常電磁波検出を地殻活動推定に結び付けるために,線形予測誤差による異常検知とそのレペル割合に基づく発生源推定法を検討した. (6)観測データのフィルタリング手法の検討と放射異常検出の検討 ウェーブレット解析を用いて地殻異常放射成分の抽出を評価し地震前兆として特徴的な変動を見出した.さらに非線形な評価関数によるテンソル積展開により大域的雑音が良好に除去できることを見出した. (7)ニューラルネットワークによる信号解析 従来から我々が研究して来た群遅延スペクトル解析と,短時間〜長時間の分解能を合わせ持つTDNNを組み合わせたシステムによって,一次元の時系列信号の中に含まれる共振周波数を,高精度に抽出するアルゴリズムについて検討した. (8)地殻異常診断の研究 地震と前兆的な電磁放射異常との対応を過去の蓄積データについて各種事項(放射異常の種類,規模,地震の種類,場所,前兆期間)毎に詳細な知識となるようデータベース化を進展させた.
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Research Products
(13 results)