2007 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物最終処分場跡地の形質変更における適正施工手法に関する研究
Project/Area Number |
17206051
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
嘉門 雅史 Kyoto University, 地球環境学堂, 教授 (40026331)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝見 武 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (60233764)
乾 徹 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (90324706)
稲積 真哉 京都大学, 工学研究科, 助教 (90362459)
|
Keywords | 環境質定量化・予測 / 環境調和型都市基盤整備 / 廃棄物処理 / 水質汚濁・土壌汚染防止 / 重金属 / 廃棄物処分場 / 跡地利用 / 環境リスク |
Research Abstract |
本研究は,廃棄物処分場跡地の形質変更に伴って発生する環境リスクを適正に管理・制御しうる施工方法を確立するために,跡地利用に伴う生化学的雰囲気の変化が埋立廃棄物中の有害物質の挙動に及ぼす影響の評価,跡地利用に伴う掘削・構造物の設置が処分場遮水工の性能に与える影響の評価,跡地利用に伴う環境リスクの評価とその対策工法の体系化,を目的とした研究を実施するものである。本年度の研究実績は以下の通りである。 (1) 生化学的環境の変化が廃棄物中の有害物質の動態に及ぼす影響の評価 廃棄物処分場の跡地利用において,廃棄物層内の水分量や酸素濃度が変化すると微生物活動に伴う有機物の分解や化学的環境の変化が進行し,浸出水の水質が悪化することが予想されることから,処分場内の有害物質の存在形態を把握することが重要となる。今年度は、焼却灰埋立海面処分場を対象として、廃棄物層,底部粘土層を模擬した大型カラム試験を実施した。その結果、処分場内部の重金属の移動性は抑制され、還元性画分、酸化性画分の形成が主たるメカニズムであることを実証した。 (2) 廃棄物処分場遮水工の構造安定性の評価 廃棄物処分場の形質変更に伴う上部荷重の増加や地盤沈下,および地震時に対して廃棄物処分場遮水工の機能を維持するためには,構造安定性の高い遮水工をあらかじめ建設する必要がある。今年度は、昨年度までに得られた実験、および数値解析結果に基づいて、処分場の構造安定性を簡便に評価しうる設計法を提案した。 (3) 跡地利用における適正な施工指針の提案 昨年度までの研究成果、および上記2つの研究成果に基づいて、廃棄物処分場の跡地利用の形態毎にモニタリング、対策が必要となる環境リスク項目を整理し、環境リスクを低減する施工方法を提案した。
|
Research Products
(17 results)