2005 Fiscal Year Annual Research Report
層状結晶ナノシートによる超薄膜電池・キャパシタの開発
Project/Area Number |
17206065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮山 勝 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20134497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 祐二 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (60293255)
鈴木 真也 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70396927)
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Keywords | ナノ材料 / 燃料電池 / キャパシタ / プロトン伝導体 / 層状結晶 |
Research Abstract |
1.ナノシートプロセスおよびナノシート自身の基礎研究 種々の層状構造酸化物のナノシート化を試みた結果、層間が十分にプロトンへのイオン交換がなされる酸化物において、テトラブチルアンモニウムなど嵩高いイオンの挿入により層間剥離が生じることが明らかとなった。また、層間距離の変化から、プロトンは水和水の形で層間に入ることが示唆された。さらに、原子間力顕微鏡により、平滑ガラス基板上に担持させたナノシート単層の形状と厚さを評価する技術を確立した。白金/シリコン基板上に担持した厚さ3〜4ナノメートルの四チタン酸ナノシート単層での電気化学特性を調べた結果、バルク体と同様な、リチウム挿入脱離によると考えられる酸化還元電流を確認した。 2.ナノシート再積層体の構造制御と物性評価 八チタン酸のナノシート再積層体と導電性カーボンの混合体、および導電性カーボンを含む溶液中でのナノシート再積層による複合体について、その構造とリチウムイオン電池正極として用いた場合の充放電特性を調べた。十分に均質な微細構造ではないものの、いずれも酸化還元反応の過電圧が小さく良好な充放電特性を示した。特に、導電性カーボンとして気相成長カーボン繊維と複合化した系では、大電流密度での充放電においても容量低下が少ない高速充放電特性を示した。 層状構造の酸化チタンおよび酸化マンガンをナノシート化し、その複合ナノシート再積層体を形成した。充放電特性では、構成するナノシート物質自身の特性に加えて、単独ナノシート再積層体には見られない電位での充放電容量が観測された。このような複合ナノシート再積層体により、従来にはない充放電特性が発現する可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)