2006 Fiscal Year Annual Research Report
層状結晶ナノシートによる超薄膜電池・キャパシタの開発
Project/Area Number |
17206065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮山 勝 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20134497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 祐二 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (60293255)
鈴木 真也 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70396927)
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Keywords | ナノ材料 / 燃料電池 / キャパシタ / プロトン伝導体 / 層状結晶 |
Research Abstract |
1.ナノシートおよびナノシート構成膜の構造制御と構造-物性相関 チタン酸では、原料にチタン酸セシウム微粒子を用いた際にはシートサイズ50〜200nm、リチウム添加チタン酸カリウム粒子を用いてコロイド溶液の攪拌をせずに層剥離させると3μm程度の大きなナノシートが得られることが明らかとなった。マンガン酸では、共沈法で合成した過マンガン酸カリウムを原料に用いた際に、100nm以下のサイズのナノシートが得られることが分かった。 単層ナノシートを導電性基板に繰り返し付着させて電気容量を測定した結果、チタン酸ナノシートでは2層まで、マンガン酸ナノシートでは5層までの積層体で理論容量またはそれを超える容量が観測された。積層数の増加とともに容量は減少し、バルク体での値に近づくことが分かった。 ナノシートを導電性基板上に短時間で積層させる方法として泳動電着法を試み、緻密で平坦表面をもつ厚さ約100nm以下のチタン酸ナノシート積層膜を得ることに成功した。また、積層膜の厚さを10nm程度の精度で制御できることが分かった。この積層膜においても優れた電気化学特性が確認された。 2.異種ナノシート複合再積層膜の構造制御とその機能の評価 チタン酸ナノシートとマンガン酸ナノシートの混合再積層体の合成に成功した。その混合再積層体ではチタンとマンガンの両者がそれぞれ酸化還元反応を起こすとともに、単独では見られない電位での反応が生じることが確認された。 層状ペロブスカイト酸化物を層剥離することにより、Bサイトイオンが異なる2種類のナノシートを合成した。それの再積層により超格子構造が形成され、通常の固相法により得られるランダム構造体とは異なる誘電率を示すことを明らかにした。
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Research Products
(5 results)