2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17206073
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉村 博之 京都大学, 工学研究科, 教授 (10293656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
邑瀬 邦明 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30283633)
李 庚晃 京都大学, 工学研究科, 助手 (00378796)
手嶋 勝弥 信州大学, 工学部, 助手 (00402131)
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Keywords | 微細加工 / 表面処理 / 真空紫外光 / リソグラフィ / 光化学 / 有機材料 / エキシマランプ / めっき |
Research Abstract |
本研究課題では、真空紫外光(Vacuum Ultra-Violet, VUV)[波長域100〜200nmの紫外光。本研究では、主として波長172nm,光子エネルギー7.2eVのXeエキシマランプ光を使用]を光源とすることで、有機分子材料を直接励起し微細加工する。レジストの塗布・剥離工程を不要とし、プロセス工程を大幅に短縮化する、新しい光マイクロ加工装置およびプロセス技術を開発することを目標とする。 本年度は、大きくわけて、次の2つの研究課題を実施した。 1)露光メカニズムの機構解明 炭化水素材料とC,H以外の元素(例えばN,O)を含有する場合とでは、VUV励起化学反応機構が異なる。本年度はCとHだけからなる有機分子材料(アルキル基単分子膜およびシクロポリオレフィンポリマー)と、C、H、Oからなる有機分子材料(ポリエチレンテレフタレートおよびポリカーボネート)例にとり、VUV露光による光化学反応過程および酸素増感効果を、分光学的手法(X線光電子分光,赤外分光,ラマン分光等)を中心とした分析手段によって明らかにした。 2)表面化学変換露光法の開発 アルキル単分子膜のVUV光エッチング加工では、1マイクロメートル近いパターンぼけがあり、シャープな切れ味が得られない。光の回折によるぼけは光の波長程度であるから、それよりも遥かに大きい。この理由は、酸素増感効果にある。膜厚2nm程度の単分子膜であっても、完全に光エッチングされるまで分オーダーの時間を要し、その間に、原子状酸素が非露光エリア内に拡散し、パターンエッジがぼける。 そこで、試料最表面の官能基だけを光化学反応させる表面化学変換露光法を開発し、露光時間の短縮と反応拡散によるエッジぼけを縮小する可能性を探った。露光条件を制御することで、試料最表面の-CH3基を-COOH基へと化学変換できることを見いだした。
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Research Products
(4 results)