2005 Fiscal Year Annual Research Report
有機単分子層修飾ナノ単結晶の超臨界合成と有機無機ハイブリッドナノ材料創生
Project/Area Number |
17206078
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿尻 雅文 東北大学, 多元物質科学研究科, 教授 (60182995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名嘉 節 東北大学, 多元物質科学研究科, 助教授 (30344089)
大原 智 東北大学, 多元物質科学研究科, 助手 (00396532)
梅津 光央 東北大学, 多元物質科学研究科, 助手 (70333846)
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究科, 主幹研究員 (40311550)
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Keywords | 超臨界水 / ナノ粒子 / 金属酸化物 / ハイブリッド / 自己組織化 |
Research Abstract |
(1)有機単分子層修飾ナノ単結晶の超臨界合成法の開発 独自に提案・開発してきた流通式超臨界水熱プロセスによる機能性無機ナノ粒子の合成法と、ナノ粒子表面の有機分子修飾法を発展させ、有機・無機多元ナノブロックの合成を行った。超臨界水熱環境での極めて高い過飽和度と水系溶媒と有機系溶媒との均一相形成を利用して、単分散性に優れる金属酸化物ナノ単結晶の合成を実現した.さらに、その表面修飾技術を制御することにより、酸化物ナノ粒子の高次結晶面制御を可能にした。透過型電子顕微鏡(TEM)により、その粒子形状をしたところ、粒子径は、シングルナノサイズで結晶構造に依存した形状で合成されていることが確認されただけでなく、それらが、形状に依存した形で自己組織化アセンブリをすることも認められた。 (2)有機・無機結合評価 上記手法に作成した完全均一分散有機・無機ハイブリッドナノブロックの表面構の解析を、赤外吸収スペクトル(FT-IR)・示差熱・熱重量同時測定(TG-DTA)を用いて行った。その結果、有機分子は、ただ単の物理吸着ではなく、官能基が金属酸化物と共有結合しており、SAMのような単分子層として、金属酸化物ナノ粒子表面を被覆していることがわかった。 (3)物性評価 上記手法により作成した有機・無機ハイブリッドナノブロックの有機溶媒中への分散を動的光散乱(DLS)測定により評価した。その結果、トルエンやヘキサン中において、完全に分散するシングルナノ粒子の合成に成功したことを確認できた。さらに、DLSより粒子径を評価したところ、TEM観測より評価された粒子径に適用した有機分子が単分子層として被覆した場合の大きさと一致しており、TG-DTAより得られた結果を支持した。 上記より、本年度は、有機溶媒に完全に分散する有機-無機ハイブリッドシングルナノ粒子の合成に成功し、さらに、シングルナノサイズレベルでの結晶面成長制御を可能にする手法を見出した。
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Research Products
(12 results)