2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機単分子層修飾ナノ単結晶の超臨界合成と有機無機ハイブリッドナノ材料創生
Project/Area Number |
17206078
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿尻 雅文 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 教授 (60182995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名嘉 節 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (30344089)
梅津 光央 東北大学, 工学部, 准教授 (70333846)
大原 智 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (00396532)
高見 誠一 東北大学, 物質・材料研究機構, 主幹研究員 (40311550)
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Keywords | 超臨界 / ナノ材料 / 複合材料 |
Research Abstract |
(1)基礎反応の機構・速度論(阿尻) 18年度と同様の手法により、水中での有機・金属間反応の速度および平衡定数の評価を実施した。ナノ粒子の表面修飾機構解明に関しては、本年度は平衡論的アプローチにより、超臨界水中での金属酸化物ナノ粒子の表面電位と、表面修飾剤の解離状態との電荷のバランス関係が反応を支配していることを示唆する結果を得た。In-situ反応機構解析は、実施をしたが、高温高圧窓材の表面にナノ粒子が付着し、測定に大きな支障をきたした。現在この問題の解決に取り組んでいる。 (2)有機単分子層修飾ナノ単結晶の超臨界合成法の開発(阿尻・高見) 上記のナノ粒子の超臨界in-situ表面修飾により、ハイブリッドナノ粒子を合成する条件及び合成法に関する研究を行った。主に流通式超臨界ナノ粒子合成法に関して、よりナノ粒子の形状、サイズの微細制御を果たすため、混合部の改良に取り組んだ。その結果として、より微細な有機表面修飾ナノ結晶を高収率で得ることに成功した。特にナノ粒子の応用分野を確立する上で、非常に重要な技術である。 (3)有機・無機結合評価(阿尻・名嘉・梅津) 18年度に引き続き、様々な系、生成物について、TGA・MS測定を行い、距離、結合エネルギー、被服率を評価し、1)の反応条件と表面修飾の関係を明らかにした。また、DLS測定により溶媒中でのナノ粒子の分散度を評価した。更に、固体NMR、及び放射光XAFS測定結果の評価と、ナノ粒子物性に与えるサイズ、表面修飾の影響とを評価した。 (4)有機・無機ハイブリッドナノ材料創生(阿尻・名嘉・大原) 18年度に引き続き、合成したハイブリッド材料の物性評価試験を行った。(1)〜(3)により得られる、反応と表面修飾の関係、表面修飾とハイブリッドナノ材料物性との関係を明らかにし(特にサイズ効果、表面修飾効果)、ハイブリッドナノ材料の設計指針(特に熱伝導材料、光学材料について)を得た。
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Research Products
(8 results)