2005 Fiscal Year Annual Research Report
水を高効率で分解するオキシナイトライド型薄膜光触媒の精密合成
Project/Area Number |
17206081
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堂免 一成 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10155624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 剛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80334499)
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Keywords | オキシナイトライド / 光触媒 / 薄膜 / 光電池 / 可視光 / 水素製造 / 光電変換 / デバイス |
Research Abstract |
太陽光をエネルギー源として水を分解し水素を製造するシステムを構築する。このための手段として光触媒粉末を用いてきたが、本研究では、これまでに見出した光触媒材料をベースとした薄膜電極を作製し、エネルギー変換効率の向上を図る。本研究では、この新規材料への第3成分の導入により有効波長領域を600nmまで延ばすと共に量子収率を10%程度まで引き上げることを目的とする。そのための具体的な方法として、この新規な材料を用いた薄膜型光触媒の開発を行う。これまで、この新規な材料は微粒子光触媒として懸濁系で用いてきたが、薄膜状態にしてマクロに水素及び酸素の生成サイトを分離した方が有効であることが、予備的な実験からわかってきた。したがって本研究では、上記の目標を達成できるような、高品質のオキシナイトライド型薄膜触媒の開発を行った。可視光領域に吸収をもつTaONやZnO:GaNの粉末をペースト状にし、ウエットプロセスにより基板に塗布し、その後、ネッキング処理を施すことにより薄膜型光触媒を合成した。またRFスパッタ装置を用いてドライプロセスでのオキシナイトライド薄膜の調製を検討した。現時点では、ウエットプロセスにより作製したオキシナイトライド薄膜の光電変換特性について検討しており、後処理と光電変換効率の関係について詳細に検討しており、各パラメーターについて最適化を行っている。RFスパッタを用いたオキシナイトライド薄膜の作製方法については、一段階でオキシナイトライドを合成することは困難であり、酸化物薄膜を前駆体としてアンモニア気流中下で窒化することでオキシナイトライド薄膜が合成できた。
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Research Products
(3 results)