2006 Fiscal Year Annual Research Report
水を高効率で分解するオキシナイトライド型薄膜光触媒の精密合成
Project/Area Number |
17206081
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堂免 一成 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (10155624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 剛 東京大学, 大学院工学系研究科, 講師 (80334499)
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Keywords | 光触媒 / オキシナイトライド / 光電池 / 薄膜 / 光電変換 / 水素製造 / 可視光 / デバイス |
Research Abstract |
光触媒を用いる太陽光による水からの水素製造はエネルギー問題を本質的に解決する可能性をもつ。本課題は、水を可視光照射下、外部バイアス無しで高効率に分解するd^0型およびd^<10>型(オキシ)ナイトライド型光触媒薄膜の開発を目標とするものである。本年度においてはd^<10>型光触媒薄膜としてはZnO:GaNの粉末をペースト状にし導電性ガラス基板に塗布した光電極の開発に取り組んだ。特に表面を助触媒等で修飾する効果について詳細に調べ、IrO_2を担持することにより光電流が飛躍的に増大することを見出した。さらに光電極表面から発生する気体をガスクロマトグラフで分析すると、試料極からは酸素、対極から水素が発生していることが確認され、その生成量は光電流とほぼ対応していた。しかし、現状では水素・酸素検出には0.5V程度のバイアスが必要であり、可視光照射のみで水の全分解反応を行なうためにはに更に性能を向上させる必要があり今後の検討課題とする。さらに、光照射下で10時間で光電流は1/4にまで減少し、光電極表面の失活の問題も認められた。また、d^0型光触媒薄膜としてTaON及びTa_3N_5薄膜をRFマグネトロンスパッタ装置を用い、酸素・窒素・アルゴンの混合ガス雰囲気下で反応性スパッタによって調製することに取り組んだ。スパッタ膜を成膜後にアンモニア流通下で焼成することによりTa_3N_5の結晶性を向上させることに成功し光電流が増加することを確認した。
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Research Products
(6 results)