2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17206087
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
経塚 雄策 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (80177948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 宏之 九州大学, 工学研究院, 教授 (30114862)
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00161026)
中村 昌彦 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40155859)
磯辺 篤彦 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (00281189)
濱田 孝治 佐賀大学, 有明海総合研究プロジェクト, 講師 (30294979)
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Keywords | 潮流 / 潮流発電 / 橋脚 / 海峡 / 潮流シミュレーション / MECモデル / ジャイロミル形水車 / 回流水槽実験 |
Research Abstract |
平成18年度に実海域での潮流発電実験を予定している長崎県生月大橋の橋脚近くに超音波式多層流速計(ADCP)を設置して潮流観測を行った。期間は平成17年8月末から約1ヶ月間と10月末から約4ヶ月間の2回である。潮流以外に水温、波浪も含むので、潮流発電量の見積と同時に潮流発電装置の安全性に関わる最大波高についても有益な情報を得ることができた。潮流速については、各分潮の調和定数を求め、その鉛直方向の分布について知見を得た。観測期間中の9月6日に台風14号が近くを通過したときに最大有義波高1.6mを記録した。 潮流観測とともに海洋モデルを用いた広域の潮流シミュレーションを行った。シミュレーション結果を観測値と比較するこちにより、海洋モデルの精度の検証ができた。このような海洋モデルにより、将来の潮流発電適地の選定および潮流速・潮流パワーの見積が可能となるものと予想される。 潮流発電のための水車については、鉛直軸のジャイロミル形の適用を考えており、直径0.6m、3翼、翼スパン長0.6mの模型を制作し、回流水槽において実験を行った。水車は流れの中でモータによって任意の回転数で回転する。その時の水車に働くトルクを計測し、トルク係数およびパワー係数を求めた。翼形状としては、NACA0018とNACA0018に円弧キャンバーをつけた2種類について、取付け角を数種類変えて実験を行った。その結果、円弧キャンバー翼の取付け角+5°の水車が最大のパワー係数を与えることが分かった。また、ジャイロミル形水車が流れの中でどのようなメカニズムで回転するかを理解するために、1翼だけの水車についても同様の実験を行った。その結果、翼位置によるトルク変動特性が明確となり、3翼の場合との比較により翼間干渉影響について推測可能となった。以上の結果により平成18年度に行う実海域実験のための基礎データが取得できた。
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Research Products
(2 results)