2006 Fiscal Year Annual Research Report
荒天下を航走する船舶の動揺ならびに船体弾性応答計算法の研究開発
Project/Area Number |
17206088
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Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
谷澤 克治 独立行政法人海上技術安全研究所, 実海域性能評価プロジェクトチーム, プロジェクト長 (70373420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 剛孝 独立行政法人海上技術安全研究所, 実海域性能評価プロジェクトチーム, 主任研究員 (50360714)
南 佳成 独立行政法人海上技術安全研究所, 実海域性能評価プロジェクトチーム, 主任研究員 (60399516)
滝沢 研二 独立行政法人海上技術安全研究所, 実海域性能評価プロジェクトチーム, 研究員 (60415809)
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00161026)
矢部 孝 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60016665)
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Keywords | CIP法 / MPS法 / 波浪衝撃 / スラミング / 海水打込み / 船体弾性応答 / 船体運動 / スロッシング |
Research Abstract |
平成18年度の実績概要 H17年度の研究では、スラミングや甲板打込水船を伴って航走する船舶の運動シミュレーションを実施するにあたり、質量と運動量の保存性が問題となった。そこでHl8年度は保存性を担保する計算スキームの研究開発を行った。17年度は、計算手法として非保存形のCIP法をベースにしていたが、保存形ベースのIDO法を開発し、こちらに移行した。これにより、計算精度(特に流体力の力積)を向上させることができた。また、界面捕獲法にはTHINC法を導入し、甲板上部へ流れる流体の体積保存を行うことができるようになった。計算法において一番コストの高い陰解法部には、BiCGSTAB等の古典的な緩和法を用いていたが、収束にかかる繰り返し回数が格子数に比例するため、今後の計算規模の拡大に合わせて、格子数に依存しない手法であるマルチグリッド法を取り入れた。また並列化に適したアルゴリズムを選ぶことで並列化効率を上げることができた。そのため、計算機も新たに2CPUのPCを10台購入し、より本格的な並列計算を始めた。 船体大振幅動揺によって発生する船内液体タンクの流体衝撃現象(スロッシング)の解析にMPS法を適応しているが、流体圧力の計算に数値的な振動が発生することが大きな問題となっていた。18年度はこの点を改良する研究を行った。従来の格子法を部分的に取り入れ圧力観測点が移動しない方法を用いることで圧力振動を抑えることができた。19年度は、CIP法をより現実的な船の計算が行えるようにし、また18年度までタンク内の流れに限定してきた粒子法を船外にも適応しロバストな評価計算法としてまとめる。
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Research Products
(35 results)