2006 Fiscal Year Annual Research Report
世代交代に際してゲノム継承を可能にするための分子基盤
Project/Area Number |
17207011
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岸本 健雄 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 教授 (00124222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大隈 圭太 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助教授 (20221822)
立花 和則 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助手 (60212031)
奥村 英一 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助手 (00323808)
岩渕 万里 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助手(21世紀COE) (40275350)
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Keywords | 細胞周期 / シグナル伝達 / 卵減数分裂周期 / 受精 / DNA複製装置 / ゲノム継承 |
Research Abstract |
世代交代に際してのゲノム継承を実現していく分子機構を解明するために、卵細胞における細胞周期制御に至るシグナル伝達と核の活性制御を包括的に解析した。 1.[卵減数第一分裂の再開始]ヒトデ卵減数第一分裂の再開に際して、分裂期キナーゼの一つであるAurora-Aの活性化機構を解析した。その結果、サイクリンB-Cdc2の下流でAurora-Aが活性化し、しかもこれには卵核胞の存在を必要とすることが判明した。これは体細胞などでの報告とは異なるものであり、今後、Cdc2と卵核胞の関与の分子実体を明らかにすることによって、Aurora-Aの活性化機構の新たな局面が明らかになると期待される。 2.[卵減数第二分裂中期での停止]アフリカツメガエル卵は減数第二分裂中期に細胞周期を停止させて受精を待つ。この分裂中期停止は、Mos-MAPK経路の直下で活性化されるp90Rskが、Erp1/Emi2を直接リン酸化してそのタンパクとしての安定化をもたらすとともにAPC/C抑制活性を亢進させ、それによってサイクリンBがタンパク分解に至るのを阻止して実現されることが判明した。これは1971年の増井禎夫によるCSF(cytostatic factor)の提唱以来の懸案に解答を与える、歴史的成果といえる。 3.[受精卵におけるDNA複製の開始]ヒトデ成熟卵は減数第二分裂完了後のG1期に停止し、受精によってS期を開始する。DNA複製装置の解析から、G1期にある未受精卵クロマチンにはCdc6は既に積載されており、受精によってCdc45(DNA polymerase αの積載因子)が積載される際にも積載されたままであることが判明した。この発見は、受精によるDNA複製の開始という古典的課題の解明への、着実な一ステップといえる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Cell-cycle-dependent Xenopus TRFl recruitment to telomere chromatin regulated by Polo-like kinase.2006
Author(s)
Nishiyama, A, Muraki, K, Saito, M, Ohsumi, K, Kishimoto, T, Ishikawa, F.
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Journal Title
EMBO J. 25
Pages: 575-584
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