2006 Fiscal Year Annual Research Report
イネの形態形成を制御する遺伝子の単離およびその機能の解明
Project/Area Number |
17208002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平野 博之 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (00192716)
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Keywords | 形態形成 / 発生 / 遺伝子 / 小穂 / 葉 / DROOPING LEAF(DL) / イネ / 発現調節 |
Research Abstract |
本研究は,重要な作物であり,分子遺伝学的研究に適したイネを研究材料とし,将来形態改変によるイネの分子育種を目指して,その発生分化や形態形成を制御する遺伝子を単離し,その機能を解明することによりことを目的としている. (1)DROOPING LEAF (DL)遺伝子は,葉の中肋と雌ずいの発生を制御し,イネの形態に大きな影響を与えている。中肋を強化することにより,イネの草型を改変し有用形質を扶養することが可能である.このためには,中肋特異的にDLを発現させることが必須となる.そこで,DLの発現制御機構を解明することを目的として,phylogenetic footprinting解析およびプロモータ解析を行った.その結果,中肋特異的発現に必要な制御領域は第2イントロンに存在すること,第1イントロンには発現量に関する因子が存在することが明らかとなった.(2)中肋形成時にDLの下流で機能する遺伝子の探索を,マイクロアレイ解析により研究を進めた。Laser micro dissection法により切り出した組織切片を用いて野生型とdl変異体を比較した.また,DL過剰発現体と野性型について,シュート頂領域の組織を用いて比較検討した.(3)小穂器官の発生・形態形成を制御する機構を明らかにする目的で,護頴が過伸長する変異体の詳細な形態学的解析を行うとともに,ポジショナルクローニングによる遺伝子単離の研究を進めた。
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Research Products
(3 results)