2007 Fiscal Year Annual Research Report
大気CO2増加実験に基づく変動環境下での移行帯森林の持続的利用と動態予測
Project/Area Number |
17208013
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小池 孝良 Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 教授 (10270919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船田 良 東京農工大学, 共生科学技術研究部, 教授 (20192734)
笹 賀一郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (70125318)
柴田 英昭 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (70281798)
高木 健太郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (20322844)
飛田 博順 森林総合研究所, 北海道支所, 主任研究員 (10353781)
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Keywords | 温暖化 / 周極域 / 移行帯森林 / 光合成生産 / 種多様性 / 窒素沈着 / 虫害 / 高CO2 |
Research Abstract |
二酸化炭素濃度([CO_2])の上昇が社会問題となっている。本研究では高CO_2環境に対する冷温帯樹木11種の生理生態特性の変化を解明し、CO_2固定能力の変化を評価することを目的とした。CO_2付加にはFree Air CO_2 Enrichment(FACE)を用いた(北海道大学札幌研究林実験苗畑に設置)。FACE内の[CO_2]は2040年頃を想定して500ppmvとした(対照区+130ppmv)。また、FACE内の土壌を半分に区切り、片面を富栄養の褐色森林土、もう片面を貧栄養の火山灰土壌とした。まずCO_2同化特性(光合成)の変化に着目した。火山灰土壌では高CO_2処理をしてもあまり増加しなかった。樹木は成長することで同化したCO_2を長期間貯留する。そこで樹幹成長の変化を調べた。高CO_2処理による成長の促進効果は、火山灰土壌やCO_2付加期間が長いと認められなくなった。CO_2貯留を評価するためには、材質の変化を明らかにすることも重要である。そこで、材質に影響を与える水分通道構造の変化を調べた。長期間の高CO_2処理によって、道管を流れる流量の継続的な低下が起こり、道管サイズが低下することが分かった。また、CO_2上昇に伴う冷温帯林のCO_2貯留量の変化を評価した。すると、褐色森林土でのみCO_2貯留量が増加した。この増加割合は他地域の成果と同等であった。本研究により、東アジア冷温帯林における高CO_2環境下でのCO_2固定機能変化に関する知見が得られた。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Photosynthetic responses of birch and alder saplings grown in a free air CO_2 enrichment system in northern Japan2008
Author(s)
Eguchi, N., Kazatsu, K., Ueda, T., Funada, R., Takagi, K., Hiura, T., Sasa, K. and Koike, T.
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Journal Title
Trees-Structure and Function
Pages: DOI:10.1007/sOO468-007-0204-5
Peer Reviewed
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[Journal Article] Changes in petiole hydraulic structure and leaf water flow in birch and oak saplings in an enhanced CO_2 environment2008
Author(s)
Eguchi, N., Kazatsu, K., Ueda, T., Funada, R., Takagi, K., Hiura, T., Sasa, K. and Koike, T.
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Journal Title
Tree Physiology 28
Pages: 287-295
Peer Reviewed
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[Journal Article] Nitrogen dynamics in leaves of deciduous broad-leaved tree seedlings grown in a unmanaged larch plantation in northern Japan.2007
Author(s)
Koike, T., Kitaoka, S., Masyagina, O. V., Watanabe, Y., Ji, D. H., Maruyama, Y. and Sasa, K.
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Journal Title
Eurasian Journal of Forest Research 10
Pages: 115-119
Peer Reviewed
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