2007 Fiscal Year Annual Research Report
イヌ肥満細胞腫における腫瘍化機構の網羅的解析と新たな分子標的治療法の確立
Project/Area Number |
17208027
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
松田 浩珍 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (80145820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 あかね 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (80418673)
下田 実 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (50154323)
新井 克彦 東京農工大学, 農学部, 准教授 (60175940)
辻本 元 東京大学, 大学院・農学部生命学研究科, 教授 (60163804)
西村 亮平 東京大学, 大学院・農学部生命学研究科, 教授 (80172708)
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Keywords | 獣医学 / 癌 / シグナル伝達 / 遺伝子 |
Research Abstract |
1.イヌ肥満細胞腫症例から採取したサンプルの遺伝子解析結果を集計し、悪性度や遺伝子変異の有無などによる分類を実施、これまで明らかにされていないいくつかの腫瘍化メカニズムを提唱した。 2.平成19年度までに抽出したイヌ肥満細胞腫において活性化が認められる数種類の細胞内シグナル分子・転写因子に関し、特異的阻害剤を用いて治療薬としての可能性を検討・評価した。 3.効果が認められたPI3キナーゼ経路の阻害剤に関し、腫瘍細胞に対する抗腫瘍効果を従来薬物と比較するとともに、相加および相乗効果をMTT assayやBrdU取り込み試験、およびイヌ肥満細胞腫を移植した免疫不全マウスモデルを用いたIn vivo試験などによって評価し、肥満細胞腫に対する新たな抗ガン治療プログラムを提案した。 4.平成19年度までに有効性が確認された新規分子標的化合物(NF-kB阻害薬)の薬効評価を進めた。すなわち、イヌ肥満細胞腫を移植した免疫不全マウスモデルを用いて、新規分子標的薬物の経口投与・腹腔内接種・静脈内接種を行い、抗腫瘍効果を検証した。具体的には、(1)新たな腫瘍の増殖抑制効果、(2)確立した腫瘍に対する縮小効果、(3)腫瘍の転移モデルに対する治療効果についてさらに検討・評価を進める。担ガンマウスモデルにおける急性毒性および慢性毒性などの副作用については、主として骨髄・腎臓・肝臓ついて血液検査結果をもとに評価した。 5.得られた研究成果を広く国内外の獣医学会や国際的学術雑誌などで発表し、新たなイヌ肥満細胞腫治療法に関する情報を多くの獣医師・研究者に公開するのみならず、研究集会や教育講演会を企画してイヌ肥満細胞腫の新規治療プログラムや治療反応性などに関する遺伝子検索情報などを提供した。特に、開業獣医師と連携して、症例サンプルの収集と遺伝子検索の実施及びその情報提供を行った。
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Research Products
(4 results)