2005 Fiscal Year Annual Research Report
白血病幹細胞/間質細胞相互作用の分子イメージングによる動態解析とその創薬への応用
Project/Area Number |
17209020
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
浅野 茂隆 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50134614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 弘 早稲田大学, 生命医療工学研究所, 講師 (20392384)
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Keywords | 細胞間相互作用 / 幹細胞 / 悪性腫瘍 / 分子イメージング / 蛍光標識 |
Research Abstract |
1.複雑系生細胞検定システムとしてのCOBBLESTONE領域(CA)形成の基礎的検討:生体内の構成的な造血の場であるnicheのin vitroモデルと見なされているCA形成の条件を検討した。HL60、NB4、K562、TF-1、HEL、MO7eの6種の白血病細胞株と3種のMMC処理間質細胞株を用いてCA形成能を比較した。その結果、間質細胞株の種類とは無関係にCA形成能にはHEL>MO7e>TF1>K562>NB4>HL60の序列が存在することが判明した。この様な知見に基づく検定システムの構築は、胸腺上皮細胞株や種々の間質細胞株を用いたT細胞系前駆細胞の増殖・分化の解析や胚性幹細胞から各種体細胞性幹細胞への分化機構の検討においても重要である。2.各種物質の蛍光標識および生付着細胞への各種蛍光標識物質の影響の検討:Cellomics社製のKineticScanR Reader(KSR)の解析能力を検討する目的で、巨核球系分化に応じてEGFPを発現するベクターpCD9pro-EGFPを構築しK562に導入後KSRを用いて個々の細胞について蛍光強度の経時的変化を追跡した。その結果、KSRを用いれば確立された細胞株の個々の細胞においても多様な発現様相示すことが明らかとなった。このことはKSRを用いた研究の重要性を強く示唆する。3.KineticScanR Reader解析ソフトウェアの改造:KSRを用いた薬剤感受性検定モデル実験として、接着性の単一細胞株であるHepG2を標的に既存薬剤Troglitazoneの細胞毒性に関わる指標(細胞核のサイズ、細胞膜透過性、リソソームのpH上昇、数の減少)について経時的変化の検討を行なった。その結果、何れの指標を用いた場合も階層クラスタリングにより早期反応群、中期反応群および後期反応群の3群に分類できることが明らかになった。
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