2006 Fiscal Year Annual Research Report
小児におけるハイリスク肥満の有病率と生活習慣介入に関する前向きコホート研究
Project/Area Number |
17209024
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
田嶼 尚子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70112836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 理明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20343535)
高橋 英考 昭和大学, 医学部, 助教授 (70271369)
白澤 貴子 昭和大学, 医学部, 助手 (80365759)
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Keywords | 小児 / 肥満 / 疫学調査 / アディポネクチン / レプチン |
Research Abstract |
成人では生活習慣病である肥満や糖尿病に関する研究が多数みられるが、その素地となりうる学童肥満の疫学調査や病態研究は稀である。そこで本研究では、埼玉県伊奈町の小学4年生ならびに中学1年生全員のうち同意が得られた児童を対象に採血を含めた疫学調査を実施し、肥満ならびに関連マーカーを測定し検討した。 平成17年度は、小学校4年生358名、中学1年生309名を、平成18年度は、小学校4年生404名、中学1年生351名を対象とした。症例の把握率は対象人口の98%以上であった。 本年度は、血液検査の結果がそろっている平成17年度の参加者に関して、日本の小児メタボリックシンドロームの診断基準(暫定案:腹囲80cm以上、腹囲/身長が0.5以上を必須項目とし、中性脂肪120mg/dl以上もしくはHDL40mg/dl以下、血圧125/70mmHg以上、空腹時血糖値100mg/dl以上の3項目中2項目以上を満たす)による頻度並びに、アディポネクチン値、レプチン値、および高感度CRPの関係を検討した。 メタボリックシンドロームの有病率は、小4 1.1%(男児:1.6%/女児:0.6%)、中1 2.3%(男児:3.6%/女児:0.7%)であった。メタボリック症候群と診断された小児においては、そうでない小児と比較して、レプチン値(小4:20.7±7.3vs4.5±2.9、中1:15.6±7.0vs4.6±3.7ng/ml)、および高感度CRP(小4:1658±1324vs328±642、中1:1362±1541vs219±708mg/dl)が有意に高く、アディポネクチン値(小4:3.1±1.6vs6.3±2.3、中1:3.8±1.6vs5.6±2.0μg/m1)が有意に低値であった。 来年度は、肥満並びに、血清のマーカーの3年間の推移に関して、検討する予定である。
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Research Products
(3 results)