2006 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレスをターゲットにしたメタボリックシンドロームの新規治療法の開発
Project/Area Number |
17209034
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 敏郎 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10114125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 克敏 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00292863)
一色 政志 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70302734)
安東 克之 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授 (60184313)
下澤 達雄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90231365)
長瀬 美樹 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60302733)
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Keywords | メタボリックシンドローム / アルドステロン / 腎障害 / 酸化ストレス / 脂肪細胞 |
Research Abstract |
新規治療法として、EPA,DHAの作用を検討し、マウス尿細管上皮細胞およびThy1腎炎モデルにおいてEPAがIκBaの安定化を介してNFκBの活性化を抑制し、さらにp-38,ERK1/2,JNKに対する抑制効果を持つとが確認され、腎不全進行を抑制することが明らかとなった。 また、メタボリックシンドロームの発症機序から治療法を探る目的で内臓脂肪蓄積の原因遺伝子の探索を行った。肥満を呈するSHRと呈さないSHRからF2を作成し、睾丸周囲脂肪組織重量とマイクロサテライトマーカーとの間で連鎖解析を行い、脂肪組織のRNA発現解析も行った。連鎖解析では1番染色体長腕領域内に存在するD1Wox28と体重で補正した副睾丸周囲脂肪組織重量との間に強い連鎖を認めた。脂肪組織RNAに関するマイクロアレイ解析の結果、両SHR間で発現量に大きな差違のある遺伝子が複数同定され、その一部はD1Wox28周辺に位置する遺伝子であった。 昨年の検討で、アルドステロンが臓器障害発症に重要であることが明らかになっていたが、このアルドステロンは血管内皮において、non-genomic effectでPI3KおよびeNOSのリン酸化を介してNOの産生を増加させた。一方で、高血圧モデル動物では脳内での酸化ストレスが脂肪負荷により増加し、交感神経活動が亢進し、心機能の低下、糸球体足細胞の障害が認められるが、これらの障害はアルドステロン拮抗薬により治療することができた。 そこで、アルドステロンを考慮に入れた新規治療ターゲットを探索する目的で、脂肪細胞由来の生理活性物質の検索を行っている。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Impaired flow-dependent control of vascular tone and remodeling in P2X4-deficient mice.2006
Author(s)
Yamamoto K, Sokabe T, Matsumoto T, Yoshimura K, Shibata M, Ohura N, Fukuda T, Sato T, Sekine K, Kato S, Isshiki M, Fujita T, Kobayashi M, Kawamura K, Masuda H, Kamiya A, Ando J.
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Journal Title
Nature Med 12
Pages: 133-7
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