2007 Fiscal Year Annual Research Report
PETを用いるがんの分子イメージングに関する総合研究
Project/Area Number |
17209041
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤林 康久 University of Fukui, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50165411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 泰 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 准教授 (50305603)
森 哲也 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 助教 (40397287)
岡沢 秀彦 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50360813)
徳永 雄次 福井大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80250801)
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Keywords | 脳切片 / 虚血障害 / 婦人科 / F-18-Estradiol / Cu-ATSM / 治療モニタリング |
Research Abstract |
前年度までの検討によって市販F-18-2-fluoro-2-deoxy-D-Glucose(FDG)合成装置の軽微な変更により作成した汎用性の高いF-18-標識Estradiol(FES)合成システムを用いて、婦人科腫瘍診断ならびに治療方針決定のための臨床検討を行った。また広く利用されているFDGやGa-67-クエン酸との比較検討を行った。これらにより、子宮腫瘍においてFES集積とFDG集積の比較をすることにより悪性度を正確に評価できることが明らかとなった。 これまでに低酸素がん診断薬剤として開発してきたCu-diacetyl-bis(methylthiosemicarbazone)(Cu-ATSM)の集積が、がん組織内において低増殖部位に多いことを示してきたが、これらの組織には低酸素耐性で低増殖状態にありながらがん組織形成の根幹となると考えられているがん幹細胞が豊富に含まれていることが明らかとなった。このことは、Cu-ATSMが単なる低酸素診断薬としてではなくがん幹細胞そのものあるいはがん幹細胞生育に有利な環境を検出できる可能性を示しており今後の展開に期待が持たれる。 がんの低酸素エネルギー代謝に関する検討において、酢酸を最終産物とするATP産生回路ががん細胞特異的に利用されていること、乳酸産生よりも高効率であること、同回路を遮断すると、正常酸素存在下では増殖に影響は出ないものの低酸素下では生存できなくなることが明らかとなり、がん選択的治療標的として期待がもたれることが示された。
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Research Products
(11 results)