2006 Fiscal Year Annual Research Report
精子細胞特異的遺伝子群の解析と男性不妊症の診断・治療法の開発
Project/Area Number |
17209052
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 宏光 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10263310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 明彦 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20093388)
辻村 晃 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (40294053)
宮川 康 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70362704)
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Keywords | 精子 / 男性不妊症 / 精巣 / 遺伝子 / SNP |
Research Abstract |
実験動物(マウス)における精子細胞特異的遺伝子の解析からヒト男性不妊症の診断・治療法の開発を進めるため、以下の二点に焦点を絞って研究を進めてきた。 1.現在までに我々が単離したマウス精子細胞特異的遺伝子についての詳細な構造・コードする蛋白質の機能・特異的発現機構をさらに多くの新たな遺伝子について解析し、精子形成過程における役割を明らかにする。さらに、それらのヒト相同遺伝子をすべてクローニングし、その機能解析を進める。 2.精子形成機構の分子生物学的研究を通じて、ヒト男性不妊症の原因を究明する。基礎研究の成果を応用し、遺伝子変化と男性不妊症との関係を明らかにし、最新の遺伝子解析(マイクロアレー法)、蛋白質解析技術(プロテオミクス法)を用い、その診断法及び治療法の確立に役立てる。 平成18年度我々は、 1.新規の精子細胞特異的遺伝子D20を同定しその蛋白質解析し、さらにそのヒト遺伝子のヒトオルソログの解析を終えた。 2.これまでに我々がクローニングを行ったマウス精子形成関連遺伝子を載せたマイクロアレーを用い、雄性不妊症を示すマウスの精巣、及び生殖毒性を示す物質をマウスに投与したマウスの精巣の遺伝子発現変化をしらべた。その結果、雄性不妊症の原因によって異なった遺伝子の発現プロファイルが得られること、また、生殖毒性を示す物質の投与により精巣の遺伝子発現が敏感に変化することが示された。来年度は、昨年度得られた結果と合わせて、遺伝子発現の変化と精子形成異常との関係について解析を進め、雄性不妊症の原因をマイクロアレーで判定する系の確立を行いたい。 これらの成果は、国際専門雑誌にそれぞれ発表した。
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Research Products
(13 results)