2006 Fiscal Year Annual Research Report
現代アフリカにおける青少年の安全保障と伝統の崩壊抑止に関する人類学的研究
Project/Area Number |
17251013
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐々木 重洋 名古屋大学, 文学研究科, 助教授 (00293275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 正平 甲子園大学, 人文学部, 教授 (50110086)
和崎 春日 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (40230940)
井関 和代 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (60073285)
野元 美佐 鹿児島国際大学, 国際文化学部, 講師 (40402383)
慶田 勝彦 熊本大学, 文学部, 教授 (10195620)
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Keywords | 文化人類学 / 現代アフリカ / 青少年 / 伝統文化の継承 / 生活の安全保障 |
Research Abstract |
平成18年度は、まず名古屋大学において研究打ち合わせを実施し、前年度に得られた資料を分析しながら、アフリカの各地で青少年がどのように伝統や文化を継承、再創造あるいは破壊しているのか、その実態について検討した。また、今後の比較研究のための視点、そのために必要な調査項目などについての共通理解を深めた。また、アフリカの青少年問題に関する最新の研究成果(図書)を国内外から収集し、その成果と課題を検討するとともに、現地調査において設定すべき追加調査項目について意見交換をおこなった。 そのうえで、前年度に引き続き、現代のアフリカにおけるa)青少年を取り巻く成育環境の実態調査、b)青少年による伝統文化の継承あるいは破壊状況に関する調査、c)青少年の意識調査、d)青少年犯罪、非行実態に関する調査、e)青少年の人権侵害の実態に関する調査、をおこない、それぞれ資料を収集・整理した。 海外調査については、研究代表者の佐々木がカメルーンのクロス・リヴァー諸社会、研究分担者の和田正平がタンザニア、同じく井関和代がカメルーン都市部および村落部、研究協力者の亀井哲也が南アフリカ都市部とナイジェリア都市部、さらに名古屋大学大学院生の須田征志がタンザニアでそれぞれ調査をおこなった。この過程で、現在のアフリカの青少年が盛んに海外に渡航していることが明らかになったため、研究分担者の井関がフランスで、名古屋大学大学院生の井上宗一郎がグルジアで、青木啓将がフィリピンで、山中千紗子が国内でアフリカ人の成育環境に関する資料を収集した。なお、研究分担者の和崎春日、吉田憲司、慶田勝彦、野元美佐、本城秀次、研究協力者の武内進一は、それぞれ国内において資料の収集・整理をおこなった。 以上の成果に立って、収集資料を随時分析し、青少年の成育環境と伝統文化の継承状況の相関関係をより詳細に明らかにすることが次年度の課題である。
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Research Products
(10 results)