2005 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカの地域社会における無形文化財のあり方:継承の未来を探る
Project/Area Number |
17251016
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
川田 順造 神奈川大学, 法学部, 教授 (50107835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 健一 広島市立大学, 国際学部, 教授 (00227365)
鈴木 裕之 国士舘大学, 法学部, 教授 (20276447)
鶴田 格 近畿大学, 農学部, 講師 (60340767)
分藤 大翼 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 研究員 (70397579)
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Keywords | アフリカ / 無形文化財 / 王朝史 / 西洋的要素 / 国家史 / ピグミー / 門付け芸 / スワヒリ女性 |
Research Abstract |
音文化を中心とするアフリカの無形文化財が、現在どのように継承され、その将来はどうかについて、我々の班は、全員が共通の学問的基礎としている文化人類学の方法を活用して、とくに地域社会との関連で、現地調査によって研究することを特色としている。初年度の平成17年度には、研究対象の現地調査について初次的な見通しを立て、調査実施の問題点を明らかにすることを課題とした。全班員がすでに、必ずしも今回の研究テーマでなくとも、対象の地域社会に接してきていたことは、大きな利点であった。川田は旧ダホメ王国(ベナン)で、歌唱を伴う女性のダンスによって王朝の歴史を表現する慣行、その北方の旧モシ王国(ブルキナファソ)で、王朝史を太鼓で語る慣行とを、音文化による歴史表象の二類型として対比する予備調査を行った。塚田は、旧ファンテ王国の王朝祭への西洋的要素の導入と統合の過程を、地域社会との関係で明らかにする予備調査を行った。鈴木は、ギニアの内婚的楽師の歌唱のあり方の変化を、独立後の国家史との対応で明らかにする研究の、第一段階を今年度の調査で完了した。分藤はカメルーンのバカ・ピグミー社会での3種の歌と踊りの実施状況と頻度についての、詳細な記録をとった。川瀬は、エチオピア・アムハラ社会における、門付け芸能集団アズマリとラリベロッチの芸の継承過程の参与観察を行った。鶴田は、ケニヤ、タンザニアのスワヒリ都市社会における女性のダンス、「ンゴマ」の継承・伝播と成女儀礼の絆の関係を調査した。以上、次年度の継続調査と最終年度の報告書作成へ向けての第一段階として、全員が十分な実績をあげ得たと思われる。
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Research Products
(5 results)