2006 Fiscal Year Annual Research Report
「人間の安全保障」の実体的基礎としての地域経済の自立
Project/Area Number |
17252006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸山 真人 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40209705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 徹 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30227839)
遠藤 貢 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (70251311)
永田 淳嗣 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (30218002)
松葉口 玲子 岩手大学, 教育学部, 助教授 (30304562)
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Keywords | 経済事情 / 地域経済 / 人間の安全保障 / 循環経済 / 慣習経済 |
Research Abstract |
18年度は、8月1日から9月23日までの延べ54日間にわたり、ナイジェリアの首都アブジャのある中部から南西部の農村地帯を中心に現地調査を実施した。今回はナイジェリア調査経験のある院生フ・ホイ・イーを研究協力者として、準備段階における現地との連絡、現地調査への同行、そして研究代表者および研究分担者が調査を終えた後の現地での残務整理と追加情報の収集に当たってもらった。研究者は2チームに分かれ、先発隊の遠藤、永田は、8月上旬、フーおよび現地協力者のファビュソロとともに、南西部ヨルバランドに展開する遊牧民、農耕民の混在地域を複数見学し住民にインタビューをしたあと、首都アブジャに入った。8月13日に後発隊の丸山、松葉口と合流し、政府機関、日本大使館、JICAでインタビューを行った。遠藤はその後イギリスに向かい、文献収集を行った。永田は後発隊と共に世銀の第2期ファダマ・プロジェクト(水資源開発等)の現場を見学し、さらにビダやイロリンなど中西部の農耕民、遊牧民混在地域の農村で住民へのインタビューを行った。後発隊はイバダンのIITA(国際熱帯農業研究所)で、ナイジェリア農業の特徴、とりわけ主食としてのヤムイモ生産の重要性についてレクチャーを受けた。その後、アベオクタ農業大学で研究者と意見交換を行った。またイバダン大学で情報収集を行うとともに、女性解放運動を行っているNGOでインタビューを行い、資料を入手した。遠藤は、主として、農耕民・遊牧民の対立と共存の政治的側面を分析し、永田は、地域ごとに特色のある住民のライフスタイルについて、丸山は農業・牧畜業の相互乗り入れによる地力維持のあり方を、また、松葉口は都市と農村部での女性の地位・役割について研究を行うことができた。なお、中西は19年度フィリピン調査の準備もあって、ナイジェリアには同行せず、国内にで情報の収集に当たった。
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Research Products
(7 results)