2005 Fiscal Year Annual Research Report
千島弧の火山活動・地震活動・地殻変動に関する日露米3ヶ国共同研究
Project/Area Number |
17253002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中川 光弘 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50217684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 武志 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70283588)
高橋 浩晃 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30301930)
金子 隆之 東京大学, 地震研究所, 助手 (90221887)
石川 剛志 海洋研究開発機構, 高知コア研究所, グループリーダー (30270979)
大場 武 東京工業大学, 火山流体研究センター, 助教授 (60203915)
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Keywords | 千島弧 / 地震活動 / 火山活動 / 噴火 / 津波 / 北方四島 / 千島列島 / リモートセンシング |
Research Abstract |
今年度は次年度からの千島調査の準備の期間として位置づけ,以下のようなことを行った. 1.これまでの千島弧でのデータ,研究成果や既存サンプルの整理. 2.地形図および衛星画像による上陸・調査地点の選定. 3.次年度のビザ無し渡航のための日本政府及びロシア側との均衡. 4.北方四島とサハリンの研究者を日本に迎え,ワークショップを開発し,その後に研究打ち合わせを行った. また今年度の新たに生じた状況として,北方四島住民からの要請を受けて北方四島域での地震・津波・火山に関する調査・観測の実施の打診が,日本政府から研究代表者及び分担者の一部にあった.その準備として,今夏に一般のビザ無し渡航に便乗する形で,それぞれ1-2日ではあったが北方四島の色丹・国後・択捉島に上陸して観察した.そしてロシア側の観測所の現状や上陸地点周辺の地質概要を把握した.また色丹島では海岸地域の短時間の調査により,複数の津波堆積物を見出した.その結果を受けて,日本政府と交渉した結果,本研究と共に実施して行く方向で検討を続けている.つまり次年度以降の千島,特に北方四島調査が当初計画よりも大きく拡大できる可能性が大となった. 今年度の検討及び政府折衝により,次年度にビザ無し渡航の専門家交流枠を確保でき,北方四島の択捉島北東端にある茂世路火山を調査・観測することに決定した.そして事前調査として衛星画像を用いての火山体構造・地質解析を行った.その結果,特に最新の噴火活動の概要と噴出物の分布を把握することができた.また衛星画像による茂世路火山の広域的な地殻変動の解析も試みている.さらに年度末に研究分担者と研究協力者と東京において打ち合わせを行い,今夏の調査・観測の準備を進める予定である.
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Research Products
(27 results)