2006 Fiscal Year Annual Research Report
千島弧の火山活動・地震活動・地殻変動に関する日露米3ケ国共同研究
Project/Area Number |
17253002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中川 光弘 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 教授 (50217684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 武志 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (70283588)
西村 裕一 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助手 (20208226)
金子 隆之 東京大学, 地震研究所, 助手 (90221887)
石川 剛志 海洋研究開発機構, 高知コア研究所, グループリーダー (30270979)
風早 康平 産業総合技術研究所, 深部地質環境研究センター, 研究員(チーム長) (50356763)
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Keywords | 千島弧 / 地震活動 / 火山活動 / 噴火 / 火山ガス / 津波 / 千島列島 / マグマ |
Research Abstract |
18年度は、短期間の色丹島(5月)と国後島調査(6月)、そして自前傭船での択捉島の茂世路火山群での総合調査(9月)を実施する予定であった。例年どおりの手続きを行ったが、5・6月の渡航は許可がおりなかった。これはロシア側が北方四島に関しても国内手続きを厳格化したため、と予想されたが詳細は不明である。9月の調査も同様にロシア側の許可がおりない可能性があり、国との相談のうえ8月の時点で中止を決めた。そして18年度の研究費の大半を19年度に繰り越すこととした。 その後、日露首脳会談で日露国境周辺地域での地震・津波・火山噴火に関する防災協力を進めることで合意され、日露の政府・関係機関および専門家で検討が開始され、19年2月には協力プログラム文書が首脳間で署名された。その日露協力の第一歩として本研究が重視され、ロシア側と19年度の調査について検討した。そして19年度に複数の調査研究が実施されることとなり、その中で以下を繰越分の研究費で実施した。 1.北千島パラムシル島での火山・津波に関する日露総合調査(9月) (1)フッサ・チクラチキ火山での火山地質調査:石塚他以下6名(日本側) (2)エベコ火山での地球化学的・地球物理学的調査:風早以下4名(日本側) 2.ビザ無し渡航、自前傭船の国後島での日露研究集会・火山および津波調査(10月):中川以下12名(日本側) 両方とも調査は順調に進んだが、採取したサンプルのサハリンからの持ち出し手続きの遅れにより国後島のサンプルは未だに日本に到着していない。しかしながら、国後島では過去の複数の津波堆積物を見出し、北海道や色丹島との比較のための基礎的データを得ることができた。パラムシル島についてはフッサ・チクラチキ両火山の過去1万年間の噴火履歴を復元でき、約6層準で炭素年代を決定した。現在は、両火山のマグマの差異について岩石学的検討を行っている。
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Research Products
(20 results)