2006 Fiscal Year Annual Research Report
致死性人獣共通感染症および潜在的新興再興感染症のアフリカにおける動向調査
Project/Area Number |
17255010
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
福士 秀人 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10156763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 直人 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (20334922)
柵木 利昭 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (70014115)
淺野 玄 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (30377692)
坪田 敏男 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10207441)
安田 準 岩手大学, 農学部, 教授 (20142705)
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Keywords | 狂犬病 / 人獣共通感染症 / アフリカ / 野生動物 / 動物生態 |
Research Abstract |
本研究の目的は,各種野生動物が生息し,毎年新たな感染症が突然出現しているアフリカの野生動物における各種人獣共通病原体の保有状況を調べ,それと環境変化との因果関係を推定することにより,新興再興感染症の出現動向を予知するとともに,それらの予防に役立てることである. 本年度(2年度)は昨年度の収集材料の解析を進めるとともに,アフリカにおける狂犬病の実態把握を引き続きザンビア大学を中核として実施した.さらに,野生動物の糞便材料を採取し,薬剤耐性菌の検出を行った.また,ホロホロチョウなど野生鳥類についても材料採取を行った.研究体制を整えるため,ザンビア野生動物管理局との研究協力体制も構築することができた. I.昨年度収集材料の解析 1.狂犬病ウイルスの分子疫学 101検体についてRT-PCRを実施し,10検体から狂犬病ウイルス遺伝子を増幅することができた.これらの延期配列を解読したところ,ザンビアの狂犬病ウイルスは遺伝学的にユニークなクラスターを形成していること,アフリカ南東部由来ウイルスと近縁であること,ザンビア内部では地理的な要因と関連した3グループのウイルスが流行していることなどがわかった.また,1検体についてはL遺伝子をのぞく全塩基配列が得られた. 2.ヘルペスウイルスの検出 バッファロー62検体中10検体からヘルペスウイルス遺伝子を検出した.野生動物の糞81検体からは検出されなかった.塩基配列解読による同定を進めている. II.本年度資料収集状況 1.試料の収集 昨年度の資料収集後,ザンビア国で狂犬病と診断された動物36検体の脳組織からRNAを抽出しcDNAとして日本に持ち帰った. 2.野生動物糞便材料からの薬剤耐性菌の分離 野生動物および家畜の糞(100検体)から大腸菌および腸球菌を分離し,最終同定および薬剤耐性試験を進めている.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Genetic relatedness and pathogenicity of equine herpesvirus 1 isolated from onager, zebra and gazelle2007
Author(s)
Ibrahim, E.S., Kinoh, M., Matsumura, T., Kennedy, M., Allen, G.P., Yamaguchi, T., Fukushi, H.
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Journal Title
Archives of Virology 152・2
Pages: 245-255
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