2006 Fiscal Year Annual Research Report
異種センサー群を統合したユビキタス情報融合による大域的交通事象認識技術の研究
Project/Area Number |
17300042
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上條 俊介 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 准教授 (70334357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂内 正夫 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30107370)
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Keywords | アルゴリズム / 確率論 / 交通事故 / ITS / 人工知能 |
Research Abstract |
本研究では、異種センサー融合ネットワークによる広域交通流監視のための基礎技術を確立することである。超音波センサーは簡便である反面情報量が少なく、画像は処理が複雑である反面情報量が多いという相補的な関係にあるため、今後も両者が融合したネットワークが予想される。昨年度までに開発した画像処理事故検出システムを用いて、赤坂トンネル入り口付近の事故画像を収集した。また、これと同時に、赤坂トンネル入り口から約2km下流の三宅坂ジャンクションの間の超音波センサーデータおよびカメラ画像の収集を行った。 これらの情報を用いて事故要因分析を行った結果、臨界状態といわれる過密限界に近い交通流において、ブレーキングや速度ギャップによる疎密波が下流から上流への遡上と解消を繰り返していることが判明した。この現象は、過去に東名高速道路等の研究においても指摘された現象と合致しており、高速道路における事故の要因として一般化が可能である。この疎密波は、発生と消滅を繰り返すため、ドライバーへの情報提供を正確なものとするためには、疎密波の発生を検出するだけでなく、ドライバーがどの地点で疎密波に出会うかを正確に予測する必要があることが判明した。 来年度は、センサーネットワークにわたって疎密波の伝播予測を行うためのアルゴリズムを開発する予定である。疎密波の到着をあらかじめ予測してドライバーへ情報提供を行うことができれば、安全運転支援システムの信頼性が向上し、より安全な交通が実現されると期待される。
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Research Products
(20 results)