Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 泰弘 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70332707)
松原 茂樹 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 助教授 (20303589)
角田 篤泰 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (80292001)
BENNETT F・GEROGE Jr. 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (80303577)
松浦 好治 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40104830)
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Research Abstract |
本研究は,内外から強く要請されている日本法令の英訳に対して,翻訳の信頼性,品質性,体系性,継続性,アクセス容易性など問題を解決するために,日本法令英訳のための統合環境を構築することを目的としている。本年度は次の成果を得た. 1.対訳表現抽出手法の構築:対訳コーパスから対訳表現を自動抽出するアライメント手法をDice係数の利用により開発した.また,その手法を法令文の平易化やマニュアル文の対訳表現獲得に応用した. 2.対訳表現抽出支援ツールの開発:対訳表現の抽出を支援するために,対訳コーパスにおける表現の対応を表示するだけでなく,当該表現の前後の文脈を原文・対訳文の双方において同時にKWIC形式で表示するツールBilingual KWICを開発し,公開した.また,このツールに辞書登録機能を付加した. 3.法令用対訳辞書の構築:15府省から提供された法令153本とその英訳を用い,約2,500の日本語表現に対する対訳表現を自動抽出した.また,これを基に,法律専門家による精査の後,約3,300語(言い回しを含む)からなる対訳辞書を構築し,公開した. 4.類義語自動獲得手法の開発:語彙辞書の高度化を目的として,文法関係に関する確率的言語モデルを用い,類義語(シソーラス)を大規模コーパスから自動獲得する手法を開発した. 5.法令用文書型定義の設計:法令文書の構造化を目的として,法令文書を解析することにより,条,項などの法令構造の要素を同定するとともに,法律用文書型定義(DTD)を設計した. 6.構造化文書の要約手法の開発:要約の提示により文書利用の高度化を図るため,語彙情報だけでなく文書の構造情報も利用した要約手法を開発した。
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