2007 Fiscal Year Annual Research Report
血管異常収縮における細胞膜ドメインの役割とその構成蛋白の機能の解明
Project/Area Number |
17300128
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小林 誠 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80225515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 博子 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40359899)
川道 穂津美 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80363042)
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Keywords | 血管 / 質量分析 / 膜ラフト / シグナル伝達 / 機能的プロテオミクス |
Research Abstract |
1.スキンド血管にFynのリコンビナント蛋白(ワイルド・タイプ、ドミナント・アクティブ体、ドミナント・ネガティブ体)を導入する事により、Fynが、SPCによる血管異常収縮だけでなく、他の受容体やG蛋白を介したCa2+非依存性収縮にも関与している事が分かった(小林が担当)。 2.従来のCa2+による収縮現象のみならず、Rhoキナーゼを介したCa2+によらない収縮現象をin vitro motility assay系によって証明する事ができた。(川道が担当)。すなわち、SPC経路の末端分子であるRhoキナーゼによってミオシン分子をCa2+非存在下の条件でリン酸化させ、このリン酸化ミオシンとアクチンの滑り運動速度をCa2+非存在下で測定したところ、従来のCa2+による制御系の場合の最高速度と同レベルの運動速度を示す事が明らかとなった。 3.初年度で作成に成功したハイブリッドリポソームを応用した、ラフトモデル膜を用いて、SPC、EPAの結合性について、表面プラズモン共鳴法を用いて、詳細に検討した。すなわち、SPC、EPAが、濃度依存性にラフトモデル膜に結合する事を明らかにした(岸と川道が協力して担当)。 4.初年度で作成に成功した、密度勾配法によるラフト分画を用いて、ヒト血管で膜ラフトを精製する事に成功した。ヒト血管の膜ラフトに局在する蛋白をプロテオミクスによって検討し、従来報告されている蛋白分子に加えて、新規分子を複数個同定した。(岸が担当)。 6.以上の異常収縮のシグナル伝達経路を阻止できる、EPA類似物質あるいは新規の候補分子を複数個同定した(小林、岸、川道が協力して担当)。
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Research Products
(4 results)